ドラム式洗濯機のNA-VR1200が爆音になったので分解掃除してモーターを交換した

ドラム式洗濯乾燥機のNA-VR1200を使い始めて10年ほど。三洋電機のトップオープンドラムの回収騒ぎのごたごたで買い換えた、当時の最新モデルだ。ホコリが乾燥機能の風路にたまりまくる構造に悩まされたが、分解掃除の手技を身に付けてからは安定して仕事をしてくれていた。

のだが、ある時冷静になってみると、脱水時に尋常じゃないくらいの爆音がする。バランス不良でドッカンドッカンいうのではなく、ゴーォォォオオオオという耳障りな音。軽く検索すると、どうやらモーターのベアリングが摩耗、つまり寿命を迎えたらしい。

検討:モーターの交換は可能か?

そろそろ買い替え時かと思い価格comを見る。パナソニックの最新機種は風路やアルミフィンを水洗いしてくれるらしい。しかし値段が高い。NA-VR1200は分解清掃で中身を熟知していたので、モーターさえ交換できれば何とかなりそうだ。調べると「メカケース」という名前で保守パーツが入手可能と分かった。

ベアリングだけの交換はできず、ほぼ完全に分解してドラムを外してからメカケースごと入れ替えるらしい。検索して出てくる体験談は「ドラム内のカバーのネジが外れない」「ドラムのボルトが外せないとジエンド」という失敗談が多く、成功した数例を見ると専用の冶具でドラムを引き抜いているものが多い。爆音がするとはいえ動いているNA-1200。洗濯機は毎日使うため、直し始めて放り出すのは無理だ。まずはドラムを外せるか、確かめながら少しずつアプローチすることにした。

最初の関門、バックフィルターを外せるか?

最初の関門は、バックフィルターのネジだ。ドラム中央にあるプラスチックのフタを止めているネジで、手持ちのドライバーで回してみても洗剤で固着してビクともしない。

バックフィルターはこれ。交換品を入手できるのであれば、破壊してしまっても構わない。ネジを隠すキャップ(取付板)は壊れやすいので、付属しているショップから買う方がいい。取付板無しでもネジ頭が露出するだけではあるが、金属が露出している以上洗濯物が痛む要因になる。
取付板を外し、ネジをスチームクリーナーなどで温めると何とかなるかな? と美容用のナノケアーの蒸気でしばらく熱してみても、普通のドライバー程度では動く気配がない。やはりインパクトドライバが必要か…と、ハンマーで叩く1000円くらいの安価なものを検討した。

機材を無駄なく調達

先を考えると、バックフィルターを外すための手動のインパクトドライバを用意しても、ドラムのボルトを外す段に進んだ場合に無用になることに気が付いた。その場面では、ボルトも回せる電動のインパクトドライバが必要になる。ならばその用途にも使えるインパクトドライバを始めから用意した方がいい。

機材1:電動インパクトドライバ

色々調べた結果、安くてトルクの高いBOSCHの電動インパクトドライバ「PDR18LI-1B」を選んだ。マキタのスティッククリーナーをまだ使っていたら、バッテリーを共用できるのでマキタ製にしたかもしれない。電圧がトルクに直結する世界のようなので、たとえ安くともバッテリーの電圧が10V未満のものは候補から外した。

BochのPDR18LI-1Bは、先に付ける「ビット」がプラスネジ用の一つしか付属しない。前にMonotaroで買った安い電動ドライバに付属するビットが流用できそうなので、そちらを使えばいいか、という判断でビットのセットを買わなかったのだが、NA-VR1200の分解に関して言えばその1本で事足りた。

機材2:洗剤を溶かすスチームを出せる何か

電動インパクトドライバの到着後、バックフィルターのネジ外しに挑戦する。まず1分ほどスチームで温めてから、付属のビットをバックフィルターのネジに当てる。固着の原因が主に洗剤なので、温めつつ湿らせる何かがあった方が失敗しにくいはずだ。自分はナノケアーを使ったが、掃除用のスチームクリーナーがあればそっちの方が良い。お湯をかけてもいけるようだ。ネジを押し込むように体重をかけ、おもむろにトリガーを引くと無事に回った。

機材3:全長30cmのプラスドライバー

バックフィルターが外れると、ドラムのボルトが見えるようになる。ドラムを外すには前面のカバーと、ドラムを覆うドラムカバーを外しておく必要がある。このとき、ドラムカバーのボルトネジを回すのに、30cmくらいのドライバがあると便利だ。電動ドライバの延長具でしのいだが、ビットごと外れてネジが下に落ち、一時行方不明になった。

だが安物ソケットでは歯が立たず…

手持ちのMonotaroの電動ドライバには、メカケースのボルトに適合するソケットが付属していた。これをBochくんに付け、祈りを込めて引き金を引いてみたが、「ガガガガッ」と音だけして何も起こらない。ソケットの形が角が丸いタイプなため、ボルトとしっかりかみ合わずに滑っているようだ。見かけのサイズは合致しているものの、これでは外せない――。

機材4:インパクトソケットを追加で購入

状況も心も大破したので、ここでいったん大人しく撤退。元通りにして再戦を期す。せっかく外したドラムカバー。普段は掃除できない部分のホコリとカビを取り除き、涙をのんで最初の状態に戻して次の手を考える。

少し休んでからAmazonで「ソケット」を検索し、安くて角が丸くなく、頑丈そうなものを見つける。

機材5:ソケットアダプタを追加

しかしそのままではBochくんの取り付け部とサイズが合わない。関連商品にソケットアダプターなるものがあったので、それを買う。電動インパクトドライバとソケットをつなぐ棒だ。

手配した荷物が来るのを待つ。到着したソケットセットは、足の小指が簡単に折れそうなくらい重かった。Amazonのレビュー通りにさび止めの油にまみれており、自動車整備に使えという自己主張をしているかのようだ。9本のセットだが、使ったのは一番小さい12mm用のものだけだった。

コメント

  1. Slowhand より:

    はじめまして。昨日からドラムが外れず苦戦しております。
    下記文章について質問です。

    「ボルトを2本ほど弛んだ状態で残し、バールをてことして使って支点をドラムカバーに、作用点をドラムの支柱にするとあっけなく外れた」

    とのことですが、これはドラムを覗き込むようにして、支点を2本のボルトの頭、作用点をドラム中心部のネジに引っ掛ける、という解釈でよろしいですか?この場合ドラム中心部のネジは短く凹んでいるためひっかけようがありません。宜しくお願い致します。

    • tricast より:

      気が付くのが遅れて申し訳ありませんが、支点はドラムカバーで、作用点はドラム背面の枠です。
      ドラムカバーとドラムの隙間をこじ開けるイメージです。床に置いたマンホールのフタをバールで持ち上げるのと同じ事です。

  2. 8743 より:

    NA-VR2200R で挑戦しましたが、 ドラムのボルト6本を緩め、 そのボルトの頭を、順次、根気よく(約10分以上は叩いたと思います)ハンマーで強くたたいていけば、ドラムとメカケースの回転軸とのの強力な固着も、外せました。 
    ボルト6本も電動工具を使わず、ボックスレンチで簡単に弛めることはできました、但し、ドラムが一緒に回らないよう(供廻りしないよう)ドラムのスポークとスポークの間に棒を突っ込んで固定後。

  3. 8787 より:

    VR2200 で 挑戦しましたが、 ドラムをとめるボルトを弛めた状態で、その6本のボルトを、根気よく順次ハンマーで強くたたけば、ドラムと、メカケースの回転軸の強力な固着も、外せました。 10分以上は叩きました。

    ご質問あればどうぞ

  4. udo より:

    VR-2600でメカケース交換をしました。ドラムを外すのが難しいですね~。外れそうで外れなかったので、一度ドラムを固定し直してから均等に抜けるようにジャッキを使って外しました。
    大変参考になりました。ありがとうございました!

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