その着せ替え人形は恋をする 第11話「俺は今、ラブホテルにいます」ネタバレ感想

「その着せ替え人形は恋をする」のアニメ版11話は、新菜と海夢が一線を超えそうになるシーンを、アニメ版オリジナルの演出で最大限に動揺させてくれる神回だ。こっちまでドキドキするとか驚いたわ。

ネタバレ回避のあらすじは以下。

STORY
海夢愛読の日常系漫画『サバこま』に登場するサキュバス娘・リズ。憧れはあるものの自分には似合わないと言う海夢だったが、新菜に背中を押され、“リズきゅん ”コスに挑戦することを決心する。衣装が完成し、いよいよスタジオ撮影となるが、そこは予想外の場所だった。
STAFF
脚本
冨田頼子
絵コンテ
山本ゆうすけ
演出
山本ゆうすけ
作画監督
山崎淳、冨田真理、氷室陽、Park Se Young、けろりら

https://bisquedoll-anime.com/story/?id=11

満喫でのイチャコラ

アバンは夏の暑さにやられて満喫に行く海夢と新菜のシーンから。マンガ喫茶なので個室かつ狭いゆえ、かなり距離が近い。

原作だとランク↑のフラットシートって感じで2倍は広いので、あまり強制接近感がない。アニメ版では部屋を普通のネカフェっぽく狭くしたうえで、足伸ばせるし最高~、という海夢の足が新菜の足に触れるという、足接触フェチの欲求を満たす演出が加わっている。

暑いので来た

海夢との距離の近さに動揺する新菜だが、話が海夢が読んでた日常系4コマ『サバこま』に移り、そのコスプレの話になると急に仕事人モードに。ぐいぐい話始める。

海夢はヒロインのサキュバス「リズ」きゅんのコスプレに興味はあるとのこと。しかしハーフツインの髪型が自分に合わないと思い込んでいるので及び腰だ。新菜は合わないと思う理由が髪型だけならやるべき、と海夢を説得にかかる。

新菜に説得されてうれしみ

衣装作りに没頭し始める新菜は、リズきゅんの衣装が日常系4コマゆえにデフォルメされていることに気づく。具体的にどういう衣装にするか、サバこまを読みふけりながら悩む新菜であった。

衣装の細部がぜんぜん分からんリズきゅん

ラブホでスタジオ撮影

CM明けにタイトル回収。ラブホにいる海夢と新菜である。海夢が勢いで撮影用のレンタルスペースを借りたところ、近くまで来てラブホだと分かったとか。リズきゅんが寄生する「要君」はラノベ作家で、書くこと以外に興味が無いミニマリズム的な部屋がラブホの部屋と似ていたかららしい。

まあ、スタジオ…かな

未成年がまずいのでは、という新菜を前に、海夢はベッドでかーい、お風呂でかーい、と設備を堪能した挙句にあっけらかんとリズきゅんの衣装へと着替えに入る。

おなじみのラブホコンパネ(伏線)
リズきゅんの衣装を着て喜びに震える海夢

リズきゅんコスに喜ぶ海夢だったが、新菜は想像で作った部分が多く不安げな様子。

腰のあたりは素肌(伏線)

淫魔について学んだという新菜は、色っぽさよりかわいさを重視したという。原作と合っているのか…、と話す新菜に、海夢は自由なところがコスの楽しいところ、と返す。五条君の衣装、一番いいよ!とはにかむ海夢である。

海夢:リズきゅんに合わない→新菜:そんなことないですよ

に対して

新菜:原作に合ってない→海夢:五条君の解釈ってことで事でいいんだよ

というやり取りがよい。

承認欲求満たす女子の権化、と思いきや対等な関係

海夢と新菜と海夢の関係は、割と対等だ。海夢は最初からそう接しているが、気後れしていた新菜が海夢に触発されることで同志になりつつある。コスプレイヤーと頭師は恋をしても同志、ということだろう。

新菜の上に乗る海夢

リズきゅんのメイクを終えた海夢に、「綺麗ですね!」と殺し文句を放つ新菜。赤面する海夢に「ウィッグが」と畳みかけてガッカリさせてみる。

ハーフツインテールのウィッグが綺麗らしい

撮影に入り、ノッってきた新菜は「俺の上に乗ってください!」ととんでもないことを言い出す。アングルがほしいカメラマンとしてもはやここがどこだか忘れている。

お互いにコスプレ撮影にしか意識が行っていない

と、そんな撮影の最中に、隣室から喘ぎ声が聞こえてくる。ラブホであることを意識してしまい、慌てて「降りてください!」と海夢の腰をわしづかみにする新菜。素肌の腰に触れられて「あっ…」と思わず声が漏れ、自分の声が隣室のそれに似ていることに慌てて口をふさぐ海夢。スマホを取り落とし、ラブホのコンパネに当たって照明が消える。

ファインプレー賞はスマホです

暗くなった部屋で止まる時間。

この時間よ止まれ、最高か

互いに距離を詰めようとする気配がほんの少しだけ出たところで、無慈悲なフロントからの内線が来る。延長しますか→しません、で我に返り、着替えをしにいく海夢である。着替えに向かい「マジでやばかった…」と動揺を鎮める海夢だった。

さすがにそうなる寸前だわな

サキュバスなのに奥手なので『マジメサキュバス柊さん』みある。

アニメ版の神演出とは

11話はアニメ版ならではの演出で海夢と新菜の一線超えそう感が強調されており、海夢が言う「マジでやばかった…」がかなり伝わる出来になっていた。

原作だと、撮影の時は明るいのに、喘ぎ声が聞こえる辺りで何となく照明が暗くなっている。アニメ版はハプニングでいきなり照明が切り替わり、これはヤバイのでは…と観てるこっちもドキドキする。

あと生々しいことに、海夢の腰をつかんだ時の肉感的なゆがみが神がかっていた。肉をわしづかみにする表現を、そのままストレートに描いている。

海夢の均整の取れたウエストが新菜によって肉として造形されるこのカット。原作ではどこか絵空事だったものが、アニメ版では追体験に近い場面として伝わってくる。

着せ恋アニメ版も残すところあと2回。残りのエピソードは新コスが出てこない、夏休みの日常回になるはず。1期はやはり5巻で終わりなんだろう。そうなれば、タイトルを完全回収して終わる1期になる。

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