「その着せ替え人形は恋をする」のアニメ版6話は、メインタイトル回収回の仕上げ。海夢が新菜への恋心を自覚し始めたころに、次なるビスクドール、ジュジュ様が新菜に新衣装の依頼にやってくる、という回だ。
ネタバレ回避のあらすじは以下。
STORY
https://bisquedoll-anime.com/story/?id=06
初のコスプレイベントを無事に終えた二人。新菜の言葉をきっかけに、海夢の心境にはある変化が。衣装を洗濯するため、五条家で新菜と薫と三人で過ごすも、ドキドキで落ち着かない。一方、海夢がSNSにアップした雫の写真をきっかけに、とある人物が五条人形店を訪れる。
STAFF
脚本
冨田頼子
絵コンテ
牛嶋新一郎
演出
牛嶋新一郎
作画監督
伊藤弘樹、冨田真理
タイトル回収のロングアバン
アバンは前回のリピートから。「綺麗でした…」「えぇぇーっ」で、場面変わって雫たん衣装の洗濯シーンである。洗濯の仕方をテキパキと説明する新菜の横顔を見て赤面する海夢である。
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そこに、コスプレ用のストッキングを見て動揺した上で怪我までした祖父の薫が病院から帰ってくる。玄関を開け、雫たん衣装を手にする新菜と、いきなりの海夢を見てまたまた動揺するも、かくかくしかじかということで新菜作の衣装の品評に移る。
衣装について薫と無茶苦茶しゃべりまくる新菜を見て、しゅきしゅきが極まる海夢。
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壮大にお腹が鳴り、夕食のご相伴にあずかる海夢。
海夢は母親を亡くし、父親が仕事で家を空けがちなので事実上の独り暮らし。なので冷凍チャーハンに唐揚げとウインナーをトッピングするというこってり系手料理が得意である。その写真をスマホで見て、ウチに食べに来なさい、と海夢に話す薫であった。
ここで驚いたのは「牛乳飲んでヨーグルトを食べているから平気」設定の種明かし。原作読む限りではまあまだマシ?という感じなのだが、アニメ版ではコーヒー牛乳とマンゴーヨーグルトだった。放っておけない感が強調されていて、実にすっきりした。
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帰りの電車の中で、新菜への恋心を自覚して赤面するシーンも、アニメ版ならではの演出があった。自分の表情を見て、さらに恥ずかしがる海夢、というカットである。いやこれ全カット原画でしょ、というクオリティである。
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で、雨に濡れたジュジュ様が薫の前に登場したところで、長めのアバンは終わり。
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ちなみにここまでで原作の2巻が終わりである。
着せ替え人形その②ジュジュ様
新菜が帰ってくると、薫は友達が来ている、と言って外出してしまう。海夢はバイトでいないはず…と恐る恐る人の気配がする脱衣場を開けると、謎のロリペタがいる。
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アバンの最後に出てきた、有名コスプレイヤーのジュジュ様である。
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外見の幼さに雛人形の見学かと思って対応すると、高校2年の乾紗寿叶(いぬい・さじゅな)と名乗るジュジュ様。見学希望者と勘違いしたままの新菜は、喜び勇んで雛人形の衣装説明を始める。
で、このジュジュ様、前々回の4話で海夢がSNSに上げた写真を見て、コスプレ衣装を作ってもらいに来たわけ。
ジュジュ様は、衣装作りを仕事として受けるのを渋る新菜を、裸を見られたことをばらすと言って脅す。半ば強引に、衣装作りを承諾させられる新菜であった。
ニチアサ風の作品内作品のこだわりがすごい
ジュジュ様がSNSの写真一枚からどうやって五条雛人形店にたどり着いたのかというと、前回のコスプレイベントからのストーカーである。会場で見つけ、尾行した上で特定している。
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そこにバイト帰りの海夢がご飯を食べにやってくる。まさかのジュジュ様に登場にテンション上がりまくりの海夢である。
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ジュジュ様の目的は、作品内アニメ「フラワープリンセス烈!!」の二階堂シオンのソウルジェム的な何かが濁って生まれたブラックリリィのコスプレ衣装を新菜に発注すること。
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女児向け、ということで昔のニチアサ風の作画でサラッと見せてくるのが心憎い。ちゃんと画角が4:3になってるし。
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しかも声優まで凝っている。二階堂シオンは宍戸留美、その姉の二階堂ネオンは桑島法子だぞ。いや懐かしい。
最近だと作中内作品が重要なアニメとして「SHIROBAKO」があったけど、そのこだわりを彷彿とさせる。
着せ恋は、作品内作品のクオリティがその作品を決める感があるから、その本気度がうかがえる。好きなものへのこだわりを描く作品なので、ここがおざなりだと興ざめだからね。
ジュジュ様にデレる海夢
ジュジュ様はSNSで写真を見た海夢に良い感情を持っていなかった。勝手ににわかだと思い込んでいたわけだ。
ところが海夢がカバンに付けているのは、シオンたんのグッズで、かなりのニチアサオタである。シオンたんへの愛を熱く語る海夢に、自分でもシオンたんやれば、というジュジュ様。
ところが海夢は、自分がやるには体形が違うしイメージを壊したくない、と返す。これはにわかでないと海夢を見直すジュジュ様であった。
ジュジュ様は新菜に連絡先を聞く。誤解しないでよ、あくまでも衣装の連絡だから、というジュジュ様に、一瞬何を言ってるんだ?な顏を見せる新菜と海夢。そこにジュジュ様は「あなたたち付き合ってるんでしょ?」と言い放つ。
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付き合ってるとの指摘を、慌てて否定する新菜。海夢は新菜の彼女いない発言ににやけ顔である。
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調子に乗った海夢、ジュジュ様に自分が姉のブラックロベリアをやるからとジュジュ様に合わせを提案する。
「烈合わせしませ」「嫌っ!!」と食い気味にコスプレ合わせの提案を拒否られたところで、6話はエンディングへ。
早くも原作の3巻の頭3分の1くらいまでを消化してしまった。このペースだと、6巻いかないくらいで1期終了だろうか。原作も売れているようだし、2期は早めに来るかな、と思いきや、原作のストックがまだ8巻までしかない。2.5次元の誘惑にリレーしてもらおうよ…
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