この世の果てで恋を唄う少女YU-NO 第7話「タタリ騒動の元凶」ネタバレ感想

YU-NOというのは長大なシナリオを誇る、見方を変えればスロースターターな物語だ。オリジナルのゲーム版では、オープニングで一気に加速した後、じっくりと、ゆっくりと歩みを進めていく。

7話で始まるセンス・オブ・ワンダー

アニメ版。気が付けば10話まで来ていた。実にのんびりしている。YU-NOのセンス・オブ・ワンダーが映像化されている…っ!と感じたのは7話だ。

原作に忠実なのはいいとして、どうにもテンポが悪い。カレンダーが1995年を示し、公衆電話と固定電話で会話する。それは分かったから、亜由美ルートより澪ルートを前面に出して、一気に400年前と今のリンクを提示してゴールを感じさせてほしい。

このタペストリーは、物語のカギを握る要素だ。考古学を題材に持ってくる菅野ひろゆき御大ならではの、ピリ・レイスの地図に相当するアイテムである。これを早めに見たかった。

7話まで来て、ようやくセンス・オブ・ワンダーを感じさせるシーン

そこにあるのは塔だ。塔は目指すもの、登るもの、期待を高めるもの。せめて4話辺りで何とか出せなかったのか。三角山のデザインをリファインしてでも、アニメ版の導入部として盛り込んでほしかった。

リフレクターデバイスの説明は大事だが、もはや並列世界は受け手にとって常識。亜由美さんルートはチュートリアルとしてさっさと終わらせて、美月・澪ルートに入ってくれた方が脱落者が少ないと思われる。

澪ルートの10話、繰り返しの見せ場

三角山の内部を探検する澪と、それを追うたくや。結城と美月さんはどちらも救われない感じのルートなのだが、アニメ版もそうだろうか。澪と地底湖で過ごすシーンは、原作が事後だったのに対しておでこにキスで話を先に進めていた。

マルチエンディングのゲームをシリアライズすると、主人公はどうやっても節操無しになる。YU-NOは最初から歩くリビドーとたくやを定義している。そうはいってもアニメでやるには無理がある。メインヒロインは一人ないし二人が限度だろう。

一人目は決まっている。セーレスだ。二人目は、まあユーノだろう。伴侶としての愛と子としての愛は両立させられる。神奈ちゃんは出自がどうなるのかよく分からないが、極限状態での何かということで何とかするんだろうか。

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