ソードアート・オンライン アリシゼーション 第15話「烈日の騎士」感想 神回前夜か

気合の入った作画と演出で魅せるキリト回

ソードアート・オンライン アリシゼーション(SAO) 第15話「烈日の騎士」の視聴感想は、「ようやくアニメらしいスピード感になってきた」という感じ。演出で補完できる説明台詞をバッサリ切りながら、塔バトルの終盤戦を駆け上がる。ネタバレ回避のあらすじは以下。


キリトとユージオが《セントラル・カセドラル》を上り続けていると、リネル、フィゼルと名乗る2人の少女と出会う。なぜ子どもが? といぶかしむキリトとユージオは、とっさの隙をつかれ、整合騎士という素性を隠していたリネルとフィゼルの毒剣による麻痺攻撃を受けてしまう。身動きできないキリトとユージオが連れられた先には、整合騎士副騎士長ファナティオ・シンセシス・ツーが待ち構えていた。

ソードアート・オンライン アリシゼーション 第15話「烈日の騎士」
脚本:中本宗応
絵コンテ・演出:徳田大貴
総作画監督:西口智也
作画監督:徳田大貴

https://sao-alicization.net/story/15.html

塔バトルの2戦目は、整合騎士リネル・シンセシス・トゥエニエイトとフィゼル・シンセシス・トゥエニナインの奇襲。私たち修道女見習いで外に出るなと言われているんですが、ちょっとほっつき歩いてます→なぜこんなところに子供が…?的な小芝居をユージオ&キリト一行と繰り広げているうちに、腹部の急所に短剣をぐっさり。麻痺毒の効果で崩れ落ちる二人を引きずって塔を上がるリネル&フィゼル。

おさげがリネル、ショートがフィゼル

前半は胸糞回

ここでリネルとフィゼルの生い立ちが語られる。「不思議に思ってますよね。なぜこんな子供が整合騎士になれるかって」。瀕死の敵に語りモードに入るという負けフラグ、来ます。

しばらく昔語りの回想。アドミニストレータの蘇生術の実験体として、互いに殺し合いながら生き返りながら8歳に成長したリネルとフィゼル。30人いた実験体が2人に減り、どうも完全な蘇生は難しいぞ…ということで実験は中止になり、二人は特例として整合騎士に。血で血を洗う様を映像で見せられると、こっちもみぞおちが重くなる。10話に匹敵する胸糞回だ。他の実験体は融解したり爆発四散したりしたそうで、生き残って整合騎士となった蟲毒のようなものですな。

キリトさんとスタッフ、経験値を見せつける

セントラル・カセドラルの広場に出た一行を待つのは、整合騎士副騎士長ファナティオ・シンセシス・ツー+描き分けてる暇がほぼない感じの4人。そのナンバー2に対して「まさか手柄を横取りするようなマネはしないよねー」的な挑戦的な物言いでけしかけるリネルとフィゼル。Web版では所詮礼儀を弁えぬ子供として軽んじられていた背景が割と文字数を費やして説明されるが、蟲毒の生き残りとしての生きざまを映像で印象付けたアニメではちゃんと芝居で見せる形になっている。今回は気合入ってるなこれ。

ファナティオを挑発するリネルとフィゼルに対して、キリトさんが背後から軽く一閃。麻痺毒のお返しをした上でユージオを解毒して戦線復帰させ、武装完全支配術の詠唱を準備しとけと小声で伝える。修道女見習いで外出禁止令が出ているのに命令に従わないのは命令下に無い存在、つまり整合騎士だと看破し、あらかじめ解毒のスキル「毒素分解術」を有効にしておいたキリトさん。基本は命令に背けないアンダーワールド人の行動を熟知しているキリトさんなので、別に俺ツエーではないですよ。

烈日の騎士ことファナティオさん、立ち姿が…

リネルとフィゼルに、馬鹿にしてる整合騎士の強さを見とけと言い放つキリトさん。ファナティオさんの立ち姿、最初からウエストが締まっていて女騎士にしか見えない。4人の整合騎士が部下として先陣を切ろうとするも、ファナティオさん自らがお出まし。

性別、隠す気ないでしょ。残りの4人は四旋剣。胸当てのデザインがそれぞれ違う

尺もないのでファナティオさんにいきなりの全力速攻をかけるキリトさん。副騎士長に威力偵察しないのは経験の賜物か。

とはいえさすがにナンバー2。ソーラレイシステムの実験に使った鏡を素材にした天穿剣(てんせんけん)の完全武装支配術で、ムサイとサラミスのように熔かされんとするキリトさん。ディスチャージ!と鏡を出して一部を反射させると、ファナティオの兜が吹き飛ぶ。

兜が脱げると別に驚きもない女騎士であるところのファナティオさん。ユージオは素で驚いたようだが、キリトさんは違う。兜が脱げたとたんに闘気が失せたのに驚いたとのこと。女だからといって侮られるのを嫌うファナティオさんに、そんなことはないとキリトさん断言。

「これまで何度も女剣士に負けてるからな!」

絶剣ことユウキさんには負けたが、他は誰かいたっけ?血盟騎士団副団長であったところのアスナさんには人間的に負けてるけど。

剣を交わしながら互いの闘いの目的を語るキリトさんとファナティオ様。
キリトを「元老長が言っていたような闇の手先ではないようだ」 と認めたかのように評するも、人界と民を守る。ということでリリース・リコレクション、太陽フレアのごとくファナティオ様がオールレンジ攻撃。ここで元老長出てきたか。

エンハンス・アーマメントとリリース・リコレクション

ただ自分には当たらないファンネルと違い、キリトもファナティオも穿たれる360度攻撃。覚悟を決めたファナティオに対してやや分が悪いキリトさんを見て、エンハンス・アーマメントの詠唱を始めるユージオ。「咲け!、青薔薇アァァァッッッ!!」と発動すると青薔薇の剣の武装完全支配術による氷結が地を覆い、四旋剣の皆様は凍てつく。しかしファナティオ様は完全には拘束されず、その枷を解こうと動き出す。

止めを刺すまでには至らないユージオ。勝てない、と思ってしまうユージオ。あれ、リリース・リコレクションは無いの? というかWeb版ではエンハンス・アーマメントは無くていきなりリリース・リコレクションだよね。長い術式を詠唱した後にリリース・リコレクションで一気に発動する方がカッコいいよね。ただ聖剣使いの禁呪詠唱(俗称:思い…出した…っ!)みたいに超早口で詠唱する演出がツラいのは分かります。でも前に出てきたスクロールのコマンド群、意味なくない…?

決着は来週に持ち越し

心が折れると勝てないのがアンダーワールドの常。憎しみでは勝てない、とユージオを諭すキリトさん。そこに迫る、復活せんとするファナティオ様のハイメガ粒子砲。粒子なので光速ではないので。ちょっとだけ時間に余裕がある。すかさずキリトさんの完全武装支配術の詠唱開始。「エンハンス・アーマメント!」で締め。

先だってのキリトさんによる「見てのお楽しみだ」伏線があるので、完全武装支配術で引いて終わる今回と次回は、アニメ初見組はそれなりに盛り上がるに違いない。

次回は「金木犀の騎士」であの人です

というわけで次回はアリスが登場。金木犀の騎士がネタバレなのかそうじゃないのか最早よく分からないが。Web版ではアリスがややデレる展開になるので、元老長が出てくるまで気楽に見られるのではなかろうか。

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