無職転生Ⅱ 第15話「遥か」ネタバレ感想

無職転生Ⅱ第15話「遥か」は、遥か彼方の異世界への帰還を目指すナナホシが主役の回だ。ルーデウスは前世で成し得なかった人とのかかわりを取り戻し、ナナホシを救う。この救いは、後にルーデウスを救う。

ネタバレ回避のあらすじは以下。

父パウロから手紙が届いた。妹のノルンとアイシャを引き取ってほしいので、護衛付きでこちらに送ったというが…。そんな中、ルーデウスと同じ世界から“転移”してきたナナホシは、元の世界に戻るための召喚魔術の研究を続けていたが、なかなか糸口が見つからずに焦りを募らせていた…。

https://mushokutensei.jp/story/2-15/

二つの遥か

アバンは、パウロから手紙が届くシーンから。ゼニス救出のために魔大陸の次に過酷とされるベガリット大陸に向かうところだという。ノルンとアイシャを連れていくには危険なので、護衛を付けてルーデウスの元に送り出したらしい。

パウロ一行。右からタルハンド、ジンジャーさん、ロキシー、リーリャ、ヴェラ、シェラ

護衛の名はパウロらしく明かさず、会ってからのお楽しみということか。この世界の手紙はそれほど信頼性が無いので、戦闘に関わる要素はあえて記さないのかもしれない。

無詠唱と治癒魔術

Aパートはシルフィとルーデウスの日常シーンから。パウロの手紙にあった、ノルンとアイシャを家に迎え入れることを食事をしながらシルフィに伝えるルーデウス。美味しい食事の御礼に、ということで、フィッツとの対戦でルーデウスが使ったディスタブマジック(乱魔)を教えることになる。

結局教え合うことになり、ルーデウスはシルフィに無詠唱の治癒魔術を教わろうとする。シルフィはルーデウスの薫陶を受けて無詠唱魔術が使える「無言のフィッツ」だ。治癒魔術も無詠唱で使える。一刻を争う状態ではかなりのアドバンテージとなる。

魔術の師匠であるルーデウスだが、シルフィの無詠唱治癒魔術をかけてもらっても要領がつかめない。術を受ける感覚がないという。シルフィが繰り出す無詠唱の治癒魔術は、遥か先のシーンでルーデウスたちの命を救う。遥か先の伏線ともいえる。

術を受ける感覚が無いらしい

ルーデウスがシルフィに教えるのは、ディスタブマジック(乱魔)だ。いきなりルーデウスが子供がほしいなどと言い出すものだから失敗してしまうが、原作では2回目のシーンなので既に感覚はつかめている。教わる才能という面ではシルフィが頭一つ抜けている。

取り乱すナナホシ

場面変わってナナホシの研究室。召喚魔法研究の成果として、異世界から物体を呼び出す魔法陣が完成した。

自信満々の表情

これにルーデウスが魔力を流すと、魔法陣の一部が焼き切れてしまう。失敗だ。

焼き切れて呆然とするナナホシ

失意の底にあるナナホシを後に部屋を出ると、破壊音と叫び声が聞こえてくる。心が壊れてしまったナナホシを背に、ザノバに助けを求めるルーデウス。医務室に行き、独りにしておけないと自宅に連れていく。

ご飯を一緒に食べる相手はいただろうか、とナナホシのことを何も知らないことに気づくルーデウス

かつての自分に重ねるように、ナナホシの状態を推し量るルーデウス。絶望のきっかけとなった魔法陣を何とかしようと、クリフ先輩やザノバに助けを求める。

巨大な魔法陣を描こうとすると、平面の制約でつながらない部分が出てくる。これを解決するヒントを出したのはザノバだ。先日の幽霊騒ぎの原因だった人形は、複層した魔法陣によって動いていた。

肘の関節を制御する積層魔法陣らしい

これをヒントに、クリフは複数枚の魔法陣を重ねて見せる。アニメ版では、吊り下げた魔法陣を手前から奥へと重ね、立体的であることが一目でわかる演出になっている。

吊り下げて重ねた魔法陣

ナナホシはしばし眺めると、一気にその意味を理解する。

「積層させれば、どれだけでも大きな魔法陣は描けるんだわ」

小躍りするナナホシ

この歓びを帯びた震えるような声は、ナナホシの感情の高ぶりを、それでいて抑制を効かせる余裕の復活を、それぞれ想起させる声色で凄みがある。

一週間後、とはアニメ版では説明しないが、魔法陣は完成する。ルーデウスの魔力で起動すると、ペットボトルが姿を現す。

ガラスか?とクリフ先輩。後に魔眼「識別眼」を手に入れるクリフだが、このペットボトルはどう映るのだろうか

ツバサ

ペットボトルの召喚に成功し、喜ぶナナホシ。エリナリーゼさんがナナホシに「今日はパーッと祝いましょう!もちろん、あなたのおごりで」と声をかける。いつもなら断るナナホシも「しょうがないわね。でも、それであなたたちへの貸し借りはなしよ」と応じる。

魔法大学メンツ勢ぞろいで宴会

そんなこんなで、昼から宴会に突入。皆に礼を言うナナホシを前に、ルーデウスは前世の記憶を振り返る。

前世では飲み会など一度もしたことがなかったが、つらいことがあり、誰かに助けられたなら、喜びを分かち合うために騒ぎたくなるんだろう、と。

たまにはすべてを忘れないと、到底生きてはいけないのだ。人生はつらいことばかりだからな、と。

歌うナナホシ
スプーンをマイクにして、歌うは「ツバサ」

原作ではアニソンを歌い、さらにはゴダイゴのガンダーラを歌う。ガン○ーラと伏字だけど。アニメ版では、アンダーグラフの「ツバサ」を歌う。特殊エンディングとして1コーラスたっぷりと歌う。

タイトルコールはここ
黒バックで縦スクロールのエンドロール
エンディング用に「ツバサ」のカバー曲。歌うはナナホシ。心が叫びたがってるんだ、を思い出させる

ノルンとアイシャの帰還

特殊エンディング明けのCパート、宴会から変えると家の前でノルンとアイシャが口論しているところに出くわす。

お互いにいろいろあるノルンとアイシャ

ノルンが道を間違えて遅くなったから(家にいない)とノルンを責めるアイシャ。ルーデウスに気づくと、会いたかった!と抱き着いてくる。ノルンの表情は複雑だ。

久しぶりのルイジェルドさん

1期以来の最終話以来の登場だ。またすぐにいなくなってしまうが、原作小説の10巻末尾にあるノルンとの出会いのシーンは描かれるだろうか。

次回は「ノルンとアイシャ」

次回のタイトルは「ノルンとアイシャ」。原作11巻に突入する。12巻でおそらく2期は終わりなので、ノルンとアイシャのエピソードをまとめて一気に11巻の半ばまで突っ走るのかもしれない。2期2クールは日常を描く巻の時系列的な流れを脚本で入れ替えながら進んでいる。

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