無職転生Ⅱ第4話「推薦状」は、学園編の幕を開けるための準備会。小説版の8巻1話をゆったりと映像化していく。
ネタバレ回避のあらすじは以下。
不能になり抱えていた気持ちを吐き出したルーデウスは、ゾルダートと意気投合し行動を共にするようになる。ピピンの町に滞在中、ルーデウスの前に現れたのは、かつてパウロと同じパーティーメンバーで、ロキシーと旅をしていたエリナリーゼだった。彼女はルーデウスにある情報を伝える。
https://mushokutensei.jp/story/2-04/
はぐれ竜を倒すルーデウス
今回はアバン無し。吹雪の中を探索するステップトリーダー+ルーデウスというOP曲無しの特殊オープニングから始まる。六面世界ではかなり強い赤竜を、ルーデウスが泥沼と岩砲弾で倒したところでCM入りだ。
なお赤竜は1期21話「ターニングポイント2」以来の登場。陸地に降りて来ると再び舞い上がれないようで、はぐれ竜とも呼ぶ。
町に帰り、朝食を摂るルーデウスの前に髪がフランスパンみたいなエルフことエリナリーゼさんが現れる。ルーデウスの父、パウロの元パーティメンバーであり、ロキシーの友人だと明かしつつ、ルーデウスの胸板をまさぐるエリナリーゼさん。既に1期で明らかなように、事情があってビッチである。
ようやく本題に入り、「あなたに朗報を届けに参りましたわ」というエリナリーゼさんの言葉に「朗報?」と面喰ったところでAパートは終了。
ゼニス救出か
エリナリーゼさんによると、ゼニスは迷宮都市ラパンにおり、無事なのだという。
アニメ版では、ルーデウスが血相変えてゼニスを救出に向かわない理由を観ている側に感じさせない工夫として、エリナリーゼさん自身によって楽観的な説明がなされる。パウロがロキシーとパーティを組み、ベガリット大陸に向かっているらしい。
ここは無職転生の学園編に向かう流れの中で、一番やっかいなシーンだと思っている。本気出す、ルーデウスが母親の救出ではなく、ED快癒を動機としてラノア魔法大学入学を決意するのだから。しかもアニメ版では、絶望の淵にあったルーデウスが一歩踏み出す契機としてゼニスを強調して描いているのでなおさらだ。
理不尽な孫の手先生もそこは補いたかったのか、なろう原作では存在しない、EDによるサラとの破局を小説版7巻で追加した。アニメ版も7巻を映像化している。逆に言えば、7巻の映像化を前提にしたからこそ、1期23話「目覚め、一歩、」が生まれたのだろう。
EDによるルーデウスの苦境はかなり強調された。あとはゼニスは大丈夫だろう、とルーデウスが思えるだけの状況が描かれればよい。
小説版では
「貴方が急ぐ必要はありませんわ」
とだけエリナリーゼさんの発言だが、
アニメ版では
「今ごろはベガリット大陸に着いている頃ですわ」
が追加されている。
推薦状
魔術の能力について行き詰まりを感じているルーデウスのもとに、ラノア魔法大学からの推薦状が届く。
久しぶりにヒトガミの登場だ。1期の19話で登場して以来、2年ぶりのお出ましである。
ヒトガミは大きく二つのお告げをする。
・ベガリット大陸に行くと後悔する
・ラノア魔法大学に入学してフィットア領の転移事件について調べると、男としての能力と自信を取り戻せる
このお告げで、エリナリーゼさんが隣にいるのにピクリともしないルーデウスはラノア魔法大学行きを決意する。
特に書かなかったが、4話はエリナリーゼさんのビッチぶりを割と丹念に描いている。これは小説版も同じ。周囲の男を次々と喰らっていくエリナリーゼさんは、ルーデウスの自信喪失の対極にある存在なので、EDの悲惨さを強調する役回りだ。
特殊エンディングで学園編へ
最後はオープニング曲の「Spiral」が流れる中、学園編のキーキャラをチラ見せする特殊エンディングで締める。
クリフ・グリモル。ミリス教団教皇の孫でラノア魔法大学で雌伏の時を過ごす。政争を逃れるその境遇はアリエル様に似ている。後のルーデウスの親友である。
リニアとプルセナ。左がプルセナ、右がリニア。ドルディア族の落ちこぼれである。
ルーデウスはこいつらの祖父であるギュスターブと既知である。
ザノバ・シーローン。ルーデウスの土魔術フィギュアの弟子にして人形に入れ込む変態。しかし親友である。
アリエル様とフィッツ、ルーク。推薦状を書かせた張本人だったりする。
サイレントことナナホシ。魔法陣の作成に勤しむ姿が少しだけ描かれる。永遠のJK、といっても境遇は悲惨なのでつらい。なぜか不老。
バーディガーディ。気のいい魔族。だが魔王だ。これは鬼神のところでやっかいになっているところ。一応伏線となる。
学園編のキャラ紹介を終えたところでタイトルコールが入り、希望に満ちたルーデウスをワンカット入れ、サブタイトルがドーン、で今回は終わり。
次回は「ラノア魔法大学」
次回は「ラノア魔法大学」。いよいよ学園編の始まりである。
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