玄人志向のビデオカード「GG-RTX2060-E6GB/DF」のGPU冷却ファンを静音化

ファンのうねりがうるさい

ビデオカードを新調した。セミファンレスの玄人志向「GG-RTX2060-E6GB/DF」だ。Amazonで3万ちょいで売っていたので思わず買ってしまった。

これがうるさい。お米ちゃんうるさい。セミファンレスなのでファンがGPUの温度によって動いたり止まったりする。その低速域の立ち上がりでウォンというかブォンというか、唸るような音がする。

起動と停止の繰り返しがうるさいなら低回転でずっと回しておけばよいのでは?と思ってMSI Afterburnerで設定しても無駄だった。低回転域1000RPM前後だと唸りが凄い。唸らない程度に回転数を上げると風切り音が普通にうるさい。

うん。明らかにファンないしはファンコントローラがチープなせいだ。安いから、なのかどうか実はよく分かっていないのだが、PWM変調のファン回転数制御は音に不快感がある。経験上、電圧制御の方が低回転域でも素直な音がするのだ。

電圧制御でうなりを抑える

よろしい。ならば電圧制御だ。ビデオカードのファンコンはどっちで駆動しているのか。4ピンだしたぶんPWMだろう。これを電圧制御にしたいならマザーボードのファンコンにつないでやればよい。マザーボードによるが、BIOSもといUEFIでファンコンの動作モードを変えられる。ちなみにマザーボードはASRockの「B550M Pro4」だ。

ポイントはGPUファンとマザーボードPWMの変換ケーブル

ビデオカードの構造を調べてみると、ビデオカードの基板の端に目視できる形で冷却ファンへのケーブルがコネクタ経由で接続されていた。4ピンなのでPWM制御だろう。このコネクタを外してマザーボードのファン端子(4ピン)につないでやればよさそうだ。

ビデオカードもマザーボードも端子数は同じ4ピン。ただ端子数が同じとはいえ変換しないとコネクタのサイズが合わない。ビデオカードのコネクタの方がやや小ぶりだ。そこで変換ケーブルを探して買った。

はっきり言って高い。うるさいならファンごと換えるかと検討していた頃に5000円前後の値付けにひるんだ記憶があるので相対的には安いのだけれど。5000円投資してファンを換え、同じような唸りが聞こえたら心が折れる。1000円ちょいならまだいける。

ところが意を決して買ってみたら長さが足りない。ビデオカードの冷却ファンから出ているケーブルは基板への祭典距離なので数cmもない。変換ケーブルを付けるとマザーボードのファン端子にギリギリ届くものの、ケーブルがビデオカードを挿すPCI-Eスロットに干渉してロックがかからない。

試してみたら動くことは動く。まあいいか…と納得しかけたがWoWSでもやってるときに抜け落ちたら泣けるので延長コードも買った。

セミファンレスは諦めた方が無難

問題は温度による回転数の制御である。

ASRock純正のA-TuningはCPUまたはマザーボードの温度センサーの値に応じて回転数を制御できる。GPUの温度上昇とCPUまたはマザーボードの温度上昇がリンクしていればよいのだが、CPU温度はせいぜい45度前後をうろちょろする程度で、マザーボードに至ってはほぼ一定である。さすが直径12cmのファンが静かにゆるゆると回っているだけのことはある。

最初はセミファンレスが捨てがたく、CPUの温度が40度を超えたらビデオカードのファン(端子はケースファン1)が回るように設定した。がしかし、GPUの温度が70度を超えてもCPUの温度はあまり影響を受けず、ゲーム中にダウンクロックが起こりそうになった。OCCTで各センサーの温度の推移をしばらく眺めても、GPUと歩調を合わせて温度が変動するセンサーが見当たらない。

回転数は800rpm程度がベスト

GPUの温度をトリガーにファンの回転数を制御するツールを探したが、おなじみのSpeedFanは非対応だった。面倒なので今は800RPM程度で回しっぱなしにしている。回転数は800rpm前後がうなりもなく静かでそこそこ冷える。音はほぼ聞こえない。セミファンレスの「低負荷時は無音」というメリットは享受できないが、回り始めたときの不快な音が無いのでむしろ快適である。

何か妙に安いな…というのには必ず理由がある。ビデオカードで言えば冷却機構にしわ寄せが行くので、そこを踏まえてうまく使うとよい。

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