無職転生 第10話「人の命と初仕事」ネタバレ感想

魔大陸での過酷な生活

無職転生の第10話「人の命と初仕事」では、ルディたちが冒険者として生活を始める。冒険者は敵を倒すのが仕事だ。敵が人なこともある。ルイジェルドとエリスはともかく、殺人が悪の前世を持つルディにとっては許容できない。その折り合いを付けようとする心理を描いた、割と繊細な回だ。

ネタバレ回避のあらすじは以下。といっても短いのであまり意味はないなこれ…

ルーデウスたちはミグルド族の村を離れ、リカリスの町へと向かう。町の検問で、ルイジェルドが“デッドエンド”として恐れられていることを実感したルーデウスは、スペルド族汚名返上の作戦を思いつく。

https://mushokutensei.jp/story/10/

デッドエンド=会えば死ぬ

アバンは魔物を倒しまくるエリスの冒険シーンから。怖気づかず楽しそうに返り血を浴びながら魔物を薙ぎ払っていくエリスさん。

倒しまくった魔物のうち、コヨーテっぽい魔物の肉を食べている。憧れてたのよっ!と焼いた魔物の肉を喰らうエリス。ちなみにルディはミルワームみたいなものを恐る恐るかじっている。

リカリスの町の門に着くと、「デッドエンド」の目撃情報で色めき立っている門番の姿が。デッドエンドはスペルド族であるルイジェルドの二つ名で、出会えば死ぬ、でデッド・エンド。当然、ルイジェルドはお尋ね者である。

と、ここでルディの一計が案じ、すんなりと門番に通してもらう。なぜ通れたのかの種明かしは後回し。青みがかった苔か何かがあるのを見つけるルディの様子が挿入されるだけだ。ここ、原作では髪を隠すヘルメットを土魔法で作り、門番に「呪いの兜で取れない」とか適当なことを言って切り抜ける。アニメ版ではそこに尺を割かず、町に入ってからのある出来事と一緒に種明かしされる省エネ設計である。

元魔王の城下町、リカリスの町へ

リカリスの町に入ると、そこでオープニング開始。その様子が新曲「目覚めの唄」とともに描かれる。荒涼とした土地の町ではあるが、市場が立ち、それなりの高層建築物もあり、なかなかの栄えっぷりだ。原作によると魔大陸三大都市のひとつ、という説明が見聞録の引用という形である。ルディは一通りの書物を読んでいるので、基礎知識はある。

町で目に入る高層建築物っぽいのは城である。黒金の城、という表現が原作にはある。金属は富と権力の象徴だ。この城、8話のターニングポイント1でチラッと出ていた魔界大帝キシリカ・キシリスの元居城だったりする。

エリスはルディに買ってもらったローブを「大切にするねっ!」と上機嫌だ。獣族用なので耳が付いている。FF感すごい。

ここまでルイジェルドの顔はあえて映さないカットが続いている。最後に、ルイジェルドの髪の色が変わっているのが顔の下半分くらいの絵面で分かるところでアバンは終了だ。

スペルド族と言えば緑色の髪、と相場が決まっているので、ミグルド族風の色に染めたようだ。本物だけど。

冒険者ギルドの新人パーティ、デッドエンド誕生

身支度を終え、冒険者ギルドへ。新人冒険者丸出しの格好をした上で、並み居る冒険者を相手に「デッドエンドのルイジェルドだ!」と見えを切る。

ルイジェルドの髪の色を見て、ギルドは大爆笑。新人がイキってる。という感じで、わざわざ偽物を騙るわけだ。本物のデッドエンドは討伐隊を組まれてしまうからね。

ギルドの掲示板で依頼を見ていると、馬面の冒険者(ノコパラ)から煽られるわ、ギルドを出ようとするとカエル面の冒険者に足を引っかけられそうになるわで、完全に新人である。

キレるエリス再び

ギルドを出て空を見ると、プラネタリウムのように空が煌めいている。アニメ版では特に説明は無いが、魔照石という魔石が照明になっている。夜光塗料みたいなもんですな。希少な魔石ながら、城をライトアップするためにキシリカ・キシリスが集めたものだ。

夜も更けたので宿で受け付けをしようとしていると、エリスに声をかける3人が。まだ子供のような風体の冒険者のパーティだ。魔神語が分からないこともあるが、歯牙にもかけないエリスのローブを引っ張って振り向かせようとする冒険者A。勢い余ってローブの前を留めるボタンが弾けた途端にエリスがブチギレ。ルディに買ってもらったものなので貴重品度Sのようだ。

ルディとの初対面が思い起こされる、グーでパンチ、倒してからのストンピングである。ルイジェルドが子供の喧嘩、ということで傍観する中、エリスは声をかけてきた魔族をボコボコにする。

ルディがエリスをなだめ、落ち着いたところで自己紹介。冒険者A以下の3人は、バチロウ、ガブリン、クルト、の3人でトクラブ村愚連隊、らしい。最後に名乗ったクルトがリーダーね。

ヒトガミ再び

宿で寝入るルディに、夢の中でまた登場のヒトガミ。ルイジェルドを助けてうまくいったろう、と恩着せがましい。いや腹立つこのヒトガミ。子猫探しの依頼を受けなさい、というお告げ。

目を覚まして、ペット探しじゃ金にならんだろう、と杉田ボイスで呆れるルディ。ベッドを見ると、エリスが眠れずにいるようだ。私たち、帰れるわよね…と弱音を吐いて見せるエリス。

初仕事はペット探し

Bパートは、ヒトガミのお告げ通りにペット探しを受けたらしいルディ一行から。ルイジェルドの魔眼を駆使して洞窟で見つけた子猫は完全に虎である。

この依頼は、実は自作自演のものだった。自らさらって自ら救出するわけだ。そんなわけで、子猫をさらって監禁していた3人の魔族がルディたちの前に姿を現す。ルイジェルドとエリスの剣、そしてルディの土魔法であっという間に制圧する。

話を聞こうとルディが近づくと、いきなりミドルキックをくらい吹っ飛ぶルディ。起き上がろうとすると、ルイジェルドがあっさり断頭。原作だと槍で喉を一突きだが、アニメでは断頭。分かりやすい。スペルド族の悪評を無くしたいなら、もう殺さないでください、と釘をさすルディだった。

悪党には容赦ないルイジェルドに対して、良い案がある、とルイジェルドを説得しようとするルディ。冒険者ランクがFのルディたちが高ランクの依頼を受けられるように、さっきの魔物たちとギルドで受けた仕事を交換する、というわけだ。

原作だともう少し交渉っぽい会話が続く。アニメ版は断頭→スペルド族のデッドエンドマジでした→何でも言うこと聞く、でスッキリしている。

町中に出た一行の前に、さっきの馬面、ノコパラが登場。なぜかルディたちに首を突っ込んでくる。せいぜい頑張れよ、とノコパラが去るところで今回は通常エンド。

次回は「子供と戦士」

次回は「子供と戦士」。ルイジェルドが子供を守ることに執心しているのはさんざん描かれてきた。ルディたちはルイジェルドにとって子供である。エリスに声をかけてきたトクラブ村愚連隊もそうだ。だが戦士となれば話は別、という回になる。

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