無職転生Ⅱ第5話「ラノア魔法大学」は、学園編の主要キャラクターの紹介と、謎（）の少年魔術師フィッツとルーデウスの関係の深まりを予感させるスタートダッシュ回。
ネタバレ回避のあらすじは以下。
推薦状とヒトガミの助言を受け、ラノア魔法大学に入学することを決めたルーデウス。エリナリーゼと共に大学へ到着すると、試験として在学生との模擬戦に臨むことになる。その相手は、ルーデウスと同じく無詠唱魔術の使い手、フィッツという人物だった。そして、大学には個性的な生徒たちが集まっていた。
https://mushokutensei.jp/story/2-05/
思わせぶりなオープニング
今回は珍しくオープニングがあった。謎の少女が横たわっていて、ルーデウスと手を絡める、というものだ。普通に考えれば無言のフィッツことシルフィなのだが、どうにも髪が長い。
気になるのは鳥かごだ。鳥かご、すなわち囚われの身であることを示している。それをルーデウスが救う、というのは、フィッツにはやや似つかわしくない。何より、少女の髪は割と長い。
原作修了済みなら知っているかと思うが、無職転生はループものである。龍神オルステッドがヒトガミを打倒するために繰り返す無限に近いループのなかで、ルーデウスが登場したループは特別な1回なのだ。
フィットア領転移を引き起こしたある少女の名は、リリア。リリアは神子であり、1日を巻き戻す能力を使うと一生をやり直すというループを強いられている。そのリリアによって、ルーデウスの転生とサイレントスターことナナホシの召喚が成され、ナナホシを実体化するための魔力源としてフィットア領は消失してしまった。
2期はフィットア領の転移事件について調べる、というシーズンであり、ナナホシの秘密の一端が明かされるはず。なので、オープニングがリリアというのはそれほどおかしくもない。フィッツかもしれんけど。
アニメ版の愕然描写がうまいフィッツさん
ラノア魔法大学への入学に際して、試験をすることになるルーデウス。お相手は、同じく無詠唱魔術の使い手とされるフィッツである。フィッツさん、アニメ組でも普通に分かるように、その正体はシルフィだ。
ルーデウスと対面したフィッツは、話しかけようとした矢先に「はじめまして！」とルーデウスに機先を制され、動揺する。ルーデウス視点ではサングラスで見えず、フィッツ視点では愕然としているこの場面、アニメ版ではかすかに表情が透けて見えて面白い。
フィッツ先輩、ルーデウスに手を差し出されて恐る恐る握るところ、わざと負けてくれたんですね的なことをささやかれて耳がピクンとなるところもよいです。
ザノバ、リニア、プルセナ、クリフ、の学園編キャラ紹介
ルーデウスが教室に向かうと、の土魔法フィギュアの弟子であるザノバが。
再会の喜びにあふれる二人に、クラスメイトのリニアは開口一番「気に食わないニャ」と挑発。デドルディア族のギュエスの娘としてマウントを取ろうとする。
原作だとギュエスさんにはお世話になりました！とマウントを取り返すのだが、アニメ版ではサラッと流していた。この後にだいぶしばくので、関係をややこしくさせないための割愛だろうか。
なおプルセナの口癖である「ファックなの」はアニメ版では出てこない。
クリフ先輩は、ルーデウスと言ったか？と名を知っているかのようなそぶりを見せる。
剣術も使えるんだろ？、と話を振ってくるクリフ先輩に、どこで聞いたんですか？とルーデウス。「エリスさんだ」という意外な返答に驚く。これ、ゴブリン退治に行ったときに一回会っているという伏線がある。1期のBD4巻の番外編に収録されている。
ナナホシは出席していないのでもう少し後の登場となる。
フィッツの凄み
フィッツ先輩との交流が5話のメインということで、図書館で調べ物をしているルーデウスを見つけ、声をかけてくるフィッツ先輩。ルデ（ィ）と言いかけて止めてしまうところが完全に気後れしている。ルーデウスが家族を探し、フィットア領の転移について調べていることを知り、改めてルディは凄い、と見直すフィッツ先輩だった。
女子寮の通りに迷い込み、うっかりパンツを拾ってしまうルーデウス。女子の面々に詰められているところに、フィッツ先輩が助けに来てくれる。自分が落としてしまった、と事態を収めようとするものの、絶許なゴリアーデさん。
フィッツ先輩は怪我をしたくなければ、と凄んでみせる。
この杖、ルディが使っていたものを多少アレンジしている。ちなみに最初の試験の時にルーデウスが気付きかけるが、スルーしている。
助けてくれたお礼を言うルーデウスに、お礼を言われるなんで不思議な感じだね、と話すフィッツ先輩。初対面に近いつもりのルーデウスがどうしてそう思うのかと尋ねると、
「ないしょ」
とほほ笑むフィッツ先輩だった。
そして、もはやこちらの方が珍しい通常エンディング。フィッツとルーデウスのなれそめと今を柔らかい光で描くものだった。
次回は「死にたくない」
次回は「死にたくない」。小説版やなろう原作版に無いサブタイトルは珍しい。エンディング等で登場済みの奴隷の少女、ジュリエットのセリフ。そのセリフを発しさせるのはルーデウスなのだが、その芝居は難易度が高いので要注目だ。
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