無職転生Ⅱ 第2話「真夜中の森」ネタバレ感想

無職転生Ⅱ第2話「真夜中の森」は、失意のうちのルディが一歩踏み出す回。3話目にしてようやくエンディングテーマの「ムスビメ」が流れ、日常への回帰を予感させる作りになっている。

ネタバレ回避のあらすじは以下。

母・ゼニスに自分の名前が届くよう、冒険者稼業の実績により“泥沼”の異名で名を広めるルーデウス。ある日、カウンターアローと共にある依頼を受けるが、訪れた場所で大量の魔物が出現。そこに現れたのは剣士ゾルダートのパーティーだった。ゾルダートはルーデウスたちに傍若無人な態度で迫り…。

https://mushokutensei.jp/story/2-02/

トレーニングに励むルーデウス

アバンはトレーニングに励むルディのシーンから。筋肉は裏切らない、とばかりに走り込み、腕立てをする。パウロに剣を教えてもらっていたため、鍛錬の基礎はある。

筋肉は裏切らない。エリスは裏切る(と思っている)

冒険者ギルドに向かうと、S級冒険者のパーティ「ステップトリーダー」の面々。何やら依頼を受ける宣言をしている。そのリーダーのゾルダートは、出ていく際にルディに唾棄するような表情を見せる。

結局、この依頼板は魔道具なんですかねどうですかね。それらしい描写お願いします

かといって、この町の皆から疎まれているということもない。名声を高めるために外見上は骨惜しみしないルディは、重宝されてもいる。アニメ版では馴染み始めたくらいの演出だが、小説版では安価で使いやすい傭兵として下に見られている面を自覚している描写がある。分かっていて、敵を作る可能性が一番低い路線をいっている。

難易度として低い雪かきの依頼を受け、町の広場に繰り出すルディ。この辺りで、前回のラストに流れたオープニングテーマが流れる。

融雪用の魔道具らしい

その後は、セリフ無しの描写が続く。広場に雪を集め、その中心にあるモニュメントに魔力を注ぎ込むと集めた雪が溶ける。そして広場で転んだ子供に治癒魔術をかけるルディ。それを陰から眺めるサラ、でタイトルコールだ。

心なしか頬が赤いサラ。寒いからね

二度あることは…

サラに依頼を加わらないかと声をかけられるルディ。とはいえ仲が良いわけではなく、受け答えするルーデウスに「その敬語やめたら?」とあくまで言葉尻は冷たい。敬語を使いへりくだり、どこまでも人を怒らせないように立ち振る舞うルディの処世術は、人をいらつかせる。冒頭のゾルダートの一瞥もそうだ。

敬語を崩さないルディに顔をしかめるサラ

そこにカウンタアローの面々が現れ、依頼の話になる。ガルガウ遺跡でスノードレイクの鱗を採取する依頼だ。ティモシーによると、ガルガウ遺跡は魔族の建築物で、第一次人魔大戦時の要塞なのだという。

キシリカ・キシリス像らしい

アニメ版2期で初めて「A級の依頼にしては楽な仕事」と前世の男の声で説明される。これは1話の依頼でもルディが感じた感想だが、アニメ版ではセリフが無かった。使いどころをここと決めたのだろう。

そしてスノードレイクの集団が現れる。ラスターグリズリーと同じパターンだ。前回はルディが地面に耳を当て警戒するシーンがあったが、今回はミミルが「嫌な予感がするっす」と前兆を知らせている。

こうして連続してみると、A級の依頼をなめてかかって毎回ピンチになるへっぽこパーティ感が出てしまう。そんなことを思うと「またこのパターンかよっ!」と魔法戦士のパトリスが言語化してくれる。これは小説版も同じである。

ルディが土魔法で足止めをし、氷魔法で岩を落としてスノードレイクを倒していく。振り返ればカウンターアローの面々の姿は無い。逃げてくれた、という安堵の表情を見せるルディ。ご神体に手を伸ばし、スノードレイクの群れに向き直る。

小説版では、宿に遺書は置いてある、と観念した描写がある。両手の指では数えきれない、という表現があるので、絶望感がある。

これくらいなら絶望しなくない…?

アニメ版では、これルディなら倒せるのでは?と思ってしまうくらいの描写に留まっている。1話で上級魔術をぶっ放しているので、2話でも同じパターンで進みそうな気配になってしまう。

カウンタアローは撤退はしたものの、戻ってきてサラは弓、ティモシーは火魔術でルディを援護する。ルディが魔法を放とうとしたところに戻ってきたのか?という誤解を招きそうだが「何ボーっとしてんの!?あんたも闘いなよ!」というサラのセリフで、呆然自失だったというのが分かる。

ルディを助けに戻ったカウンターアローの皆さま。甘いという自覚はある

そこにゾルダートが現れ、スノードレイクを両断。挨拶をしようとするティモシーをいきなり殴り飛ばす。イルブロン洞窟のスノードレイク討伐の依頼を、カウンターアローに横取りされたと勘違いしたのだ。どうやら両者がつながってしまったようだ。

落ち着いたゾルダートは「いきなり殴ったのは悪かったな」と素直に謝罪する。それでもゾルダートは、カウンターアローの取り分は1匹だけだ、と居丈高に言う。これはアニメ版では特に説明は無いが、冒険者パーティ間で巻き込まれた場合の相場らしい。なのでカウンターアローの面々はすんなり受け入れている。

打ち上げでは、サラが率先してルディを助けに戻ったというエピソードが明かされる。顔を染める

カウンターアローの打ち上げの場にぐでんぐでんの状態で現れるゾルダート。ティモシーに絡み、ルーデウスに「目が他人を見下してるんだよ、何様のつもりだ!」と言い放る。テーブルの下で拳を握り、笑みを絶やさないルディに「生きてて楽しくないならさっさと死ね!」とまで言う。

中途半端、の終わり

次の日、ゾルダートはルディに「やることが中途半端なんだよ」と酔いから醒めても毒づく。そこにカウンタアローが帰ってくるが、ミミルとサラの姿が無い。スザンヌは「死んだよ」と冷静に答える。それを受け止めるルディも冷静だ。

「僕は失礼します」とその場を去ったルディは、旅の支度をして森へと旅立つ。吹雪の中を発ち、得意の天候操作で雲を吹き飛ばし、真夜中のトーリアの森に入る。ミミルの死体とサラの耳飾りを見つけると、淡々と埋葬して遺品をしまうルディだった。

淡々と旅支度をするルーデウス

そこに木の魔物、しかも魔術を使うアイスフォールトトレントから氷魔法の攻撃を受け、かわすルディ。その根元にサラが囚われているのを見つけ、絡めとっている枝を瞬時に燃やし助け出す。

サラに治癒魔術をかけ、服を乾かして洞窟を出ようとするルディ。

ありがとうございます、とサラに言ってしまうルディさん

ルディの手を掴もうとしたサラは、届かず先を行くルディに「うれしかったよ、助けに来てくれて」と声をかける。

単身助けに来てくれた。その重みは、ドライな冒険者にとってどれほどのものか

日が昇り始めたころ、二人が町に戻るとカウンターアローの面々が救出に旅立とうしていた。サラの救出を喜ぶ一方で、単独で向かったルーデウスをたしなめるスザンヌ。

ルーデウスが助けてくれたんだ!と無邪気に喜ぶサラさん、サブヒロインの風格が

ティモシーが涙を流して感謝を伝えると、エンディングテーマの「ムスビメ」が流れる。宿に向かうルディに、サラは「じゃあ、また」と手を振る。去っていくルディに向かって、サラは何事かをつぶやく。口の形からすると「あ・り・が・と・う」だろうか。「お・や・す・み」だと口の形が合わないしデレ過ぎる。

小説版では、カウンタアローの方を振り返ったルディに、サラもまた振り返って口の形だけで何かを伝える。読唇術の心得が無いので何を言ったのか分からない、というくだりがある。

そしてルディが宿に帰り、ロキシーのご神体を神棚に収めたところでエンド。

エンディングテーマが流れたのは今回が初めてだったりする。オープニングとエンディングが揃う今回は、ルディの日常が戻りつつある描写の一環だととらえることもできる。

次回は「急接近」

次回は「急接近」。サブタイトル通りサラがデレる。そしてたぶん7巻が終わるので、ゾルダートもデレる。そして学園編への布石があるんだろうなきっと。となると、4話から学園編スタートか。

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