無職転生の3クール目、2期の放映開始が2023年に決まったようだ。原作を知るものが見ればかなりのネタバレ、知らなければ何かが起こるティザーと、よくできている。これからネタバレ前提で語るので、原作未読の方は読むか2023年まで忘れておこう。
アニメ版1期の最終回の演出を見て、2期でルーデウスが魔法大学に向かう理由をどう描くかが気になっていた。最終回、失意のルーデウスが一歩を踏み出す際、ゼニスから愛情を再認識したかのように強調する終わり方が、原作には無いものだったからだ。
まず、なろう原作を振り返ってみよう。
ルーデウスは、エリナリーゼさんによってゼニスの居場所を知る。エリナリーゼさんがそれほど急がないと言ったことでパウロとの合流を後回しにする。さらに、ヒトガミによる「EDは魔法大学で治るよ!」とのお告げがルーデウスの魔法大学行きを決定づける。エリスとの行き違いによるショックでEDになってしまったルーデウスは、静かに魔法大学への入学を決め、学園編が始まる。
次に、小説版だ。
なろう原作の話の前に、1巻分の加筆がある。ゼニスの居場所を知る前に、ルーデウスはサラという冒険者と出会う。窮地に陥ったサラを救出することで、二人は恋仲になりかける。しかしEDのためどうもうまくいかない。悩むルーデウスが仲間の誘いで娼館を利用したことがサラにバレてしまい、あっさり破局する。サラとの出会いと別れは、EDがルーデウスにとって克服すべき障害であることを強調する役割がある。
2期PVを見る限り、7巻はそのまま映像化するようだ。サブヒロインのサラも出てくるし、サラがピンチに陥るシーンもあった。
しかも7巻はしっかり数話を使って映像化してくる公算が大きい。2期PVにはゼニスが囚われた迷宮のシーンも、ロキシーにルーデウスが慰められるシーンもあったので、迷宮編まではやるのだろう。迷宮編は12巻。1期で6巻ぶんを消費したので、2期は12巻まで、というのは妥当なペースだ。7巻をハイペースで進める理由が無い。
なので母への愛情とED克服を天秤にかける行為のダイナミクスは、小説版をさらに拡大したものになるはずだ。わざわざ1期最終回でゼニスを出したアニメ版が、どう描いてくるか。期待が高まる。が…放映開始は2023年。1月か4月か。
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