OP曲「恋のうた」とED曲「月と星空」の衝撃
SAO&俺ガイルロスから立ち直る気がしなかった2020年秋。ダラダラと秋アニメを見ていて、頭に杭が刺さったのがトニカクカワイイだ。気になった回だけ感想を書いていこうと思う。
ネタバレ回避のあらすじは以下。
大雪の夜、高校受験を控える由崎星空(ナサ)は道の向こう側に美少女をみつける。運命的な出会いを直感し思わず美少女に引き寄せられるナサだったが、トラックに撥ねられ重傷を負ってしまう。瀕死の状態になりながらも美少女のもとにたどり着いたナサは、決死の覚悟で告白をする。「私と結婚してくれるなら、付き合ってあげる」と告げる美少女。ナサは「はい!」と即座に答えるが、その直後、気を失ってしまう。数年後、再会を信じバイトに明け暮れるナサの自宅に何者かが訪れる。扉の向こう側にいたのは、運命の美少女だった。
http://tonikawa.com/story/
ラブコメ…だと原作未読組は思うのだが、これは伝奇物だ。化物語であり、月姫だ。
2020年の衝撃「恋のうた」
オープニングの「恋のうた」が完全に伏線だ。
冒頭でトラックに轢かれて雪上に横たわる由崎星空(ゆざきなさ)。見上げた月から、そのまま月がファーストシーンのオープニングに突入する。
この歌詞がよい。
あとどれくらいの距離を月へ歩いたら
恋のうた (feat. 由崎司) · Yunomi
あとどれくらいの寒い夜を重ねたら
あとどれくらいのさよならを流したら
まぶたの奥の泉が枯れ果てる、とか
千年後もきっと続くだろう
そう思ってた空洞を
満たしてあふれてしまうほどの
この気持ちはなんだ?
この歌、ちょっとした衝撃ではないだろうか。Yunomi氏と司役の鬼頭氏の紡ぐアップテンポは1000年の時を駆け抜けた司の時間感覚のようだ。そうなのかどうかまだ分からないのだけれど。
オープンニング明け、星空がトラックに轢かれるまでの経緯が描かれる。星空は、後の由崎司(ゆざきつかさ)に声をかけようとして、トラックに轢かれる。ただし一人ではなく、司と一緒に。司が体を張って衝撃を和らげた…みたい。
月を背景に浮かび上がる司の姿を、星空はかぐや姫に例える。竹取物語は悲恋だが、自分はそうはならないと司。とにかく凄い自信だ。
で、さっきの恋のうた、は誰の歌かというと、まあ司の歌なんだろう。物語の中身に深く入った楽曲で始まる作品に駄作無し。原作未読組として、感想を書いていこうと思う。
星空と書いてナサ、というキラキラネームにコンプレックスを抱いていた星空の名前を、知恵と努力と勇気と忍耐をもって人を月に送り込んだ組織であるNASA、その偉業を称えナサを素晴らしい名前だと司は言う。
あとはひたすらラブコメ。婚姻届けを役所に届けて結婚、特殊エンディングの中で手をつなぐ。
ストレートな回想「月と星空」
エンディング主題歌は「月と星空」。こちらは恋のうたよりもストレートな歌詞で、やはり司視点だろうか。この部分は星空視点にも映るけど。
カワイイキミのしぐさに
月と星空/カノエラナ
思わず赤くなって見上げた
やさしく輝く 月と星空
これは内容的に星空に対する描写がメインで進む歌詞だと思うのだが、構造としてはまるで司の回想だ。完全に司の思い出として語られている。
エンディングを見た後だと、オープニングの結婚式の招待状やアルバムのような演出も、過去の振り返りのように見える。これが褪せたセピア色の写真風の演出だったりするとそのままだが、基本はパステルカラーの明るい色調だ。
思い出は色褪せないから。
脚本の人そこまで考えてないと思うよ(原作か)。
コメント