デジタル一眼レフを買わない「良い訳」

 被写体は1歳児。今,デジタル一眼レフを買おうかどうか迷っている。

MZ-3

Rollei 35

GR1s

EX-P600

を気分によって使い分けているのだが,EX-P600で撮った写真の歩留まりが想像以上に高い。「ここっ」と思った瞬間を好きなフレームで切り取る上で,パッシブAF付のデジカメがここまでやってくるのとは予想外だった。

 MZ-3とFA50 F1.4の組み合わせにはいつも驚かされるのだが,「ここっ」と思った瞬間にシャッターを押しても間に合わない。AFの遅さはいかんともし難く,ならば*istDか*istDsに乗り換えれば幸せになれるであろうと思っていた。フィルム代と現像代の負担からも解放される。プリントアウトを前提に試算したところ,10万円前後の入門機デジタル一眼レフを購入した場合,ポジで4年,ネガで8年経たないと投資を回収できない。賃貸派と分譲派の争いが可愛く見える。

 もちろんデジタル一眼レフでEX-P600を超越する画を量産できれば,圧倒的じゃないか我が軍は,ということになる。お金の問題じゃない。今この時しか撮れないし。ただし一眼レフは――当たり前のことだが――液晶モニターでリアルタイムにプレビューするという芸当ができない。一部白黒なら可能な機種もあるにはあるが,本道の機能ではない。これがデジタル一眼レフ移行をためらわせる最大の理由だ。

 そんなもん「ファインダーを覗きながら動きまくれ」と思う人もいるだろう。問題は自分と被写体以外に物体が存在するという点だ。EX-P600なら胸より下に構えてローアングルをさらりと撮れる。一眼でファインダーを覗きながらローアングルにいこうとすると地面にはいつくばりたくなる。公衆の面前でいきなり伏せるカメラマン。元気が出るテレビならネタにするくらい怪しい。

 だいたいファインダーに意識を集中すると,その他の注意がいかなくなる。被写体は予測不能な動きで移動する。1歳児ゆえ危険を避けるというよりはむしろ危険な方にばかり行く。止めて欲しい。良い写真を撮ろうとして被写体を危険にさらす。あり得ない。

 というわけでEX-P600をメインにこれからも写真を撮り続けようと思いながらデジタル一眼レフを店頭で触りまくっております。やっぱEOS 20DでISO 1600常用が室内最強か。Panint Shopでフラッシュの色補正をしつつ悩む次第であります。

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