ナノミストはナゾミスト

三菱重工の加湿器「ナノミストSHH55AD」を買ってみた。それまで使っていたのは松下電工のパナソニック アクアリフレ イオンミスト ホワイト EH4010-W。タンクの容量が少なく一晩もたないので,8時間の連続加湿が可能な機種を中心に物色。あれやこれやでやや発展途上ながらナノミストに決めた。

ナノミストはチューブから染み出す微細な水滴が加湿効果を出す仕組み。気化式の一種のようだが「ナノ」の言葉通り水滴が小さいらしい。とにかく安いKAZのスチーム式と迷ったのだが,上の方ばかり加湿されるという難点が浮上。子供に優しくないため却下となった。通電させるために塩を入れる手間もかかる。しかも形は

こんなのだ。質実剛健すぎる。

使ってみると寒い。朝の八ヶ岳のようだ。林間学校に来たようで心底寒い。これが気化式の力か。消費電力が少ない=寒い。エネルギー保存則はゆるがない。感動した。吹き出し口からは単に風が出ているだけなのに,空気がしっとりしてくる。目に見えないモノを信用しない人にはお勧めしない。ムーやトワイライトゾーンの愛読者にはたまらない。

このナノミスト,価格comで叩かれている。チューブが倒れていると水漏れするからだ。ナノミストはチューブの外側を水で満たし,内側に浸透させて加湿する。チューブの先っぽは水面から出ていないと,そこから水が逆流して漏れる。一言で言って美しくない。なんか工作の時間に作った実験装置のようだ。もちろんチューブが倒れないように押さえはあるのだが,非常にテキトーにチューブが置いてある。穴の空いたアクリル板に規則的に差してある,なんてものではなくて,ほうれん草のおひたしのように立っているだけ。これが吹き出し口から見える。不安だ。仕組みを理解せずに買った人はだまされたと思うに違いない。加湿器の性能はともかく家電として未完成なことこの上ない

結論として言えるのは「赤ちゃんのいる家庭にはお勧めだがそうでなければ回避した方が無難」ということ。ナノミストは安くても2万はするのでKAZが7個ぐらい買える。布団に寝ている赤ちゃんまで加湿しまくりたい人はぜひ。

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