無職転生Ⅲの第2話「吠えよ狂犬」は、第1話「燃えよ狂犬」からの連続放送。水神流の水帝であるイゾルテが登場し、あのエリスをいなしまくり。新エピソードの追加でエリスの底力と成長を感じさせ、センスだけではなれない「剣王」となる道筋を切り開いた狂犬王の誕生会だ。
ネタバレ回避のあらすじは以下。
ルーデウスに相応しい存在となるためにエリスが剣の聖地に来てから2年が経過。エリスからルーデウスの名を聞いたニナは、その実在を確かめようと街に向かう。一方、剣の聖地には水神レイダと弟子のイゾルテが来訪。エリス、ニナ、イゾルテの3人は合同で稽古を行うことになる。
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2話のアバンは特殊OPだ。聖級女子とコイバナするニナが、朝稽古帰りのエリスに「どうせあなたには男なんてできないんでしょうねっ!生娘のまま一生けなげに生きていくといいわっ!」と挑発する。何回生言ってるんですかニナさん。

これに対していつもなら無言で通り過ぎそうなエリスさん、勝ち誇った顔で「生娘じゃないから」発言をぶちかます。小さい時から一緒に育ったルーデウスの名を挙げ、龍神オルステッドに一矢報いたんだから、と楽し気に自慢する。
オルステッドの龍神闘気は、傷一つつけられないことで有名だ。剣神ガル・ファリオンでさえそうだった。父である剣神に聞いたニナもそれを指摘するが、ルーデウスは生半可じゃない、と拳を見つめながら自分の力不足を嘆くエリスである。
ニナ vs. 泥沼
ルーデウスなんてエリスの妄想に違いないわ、というわけで、Aパートは、ニナの酒場巡りからスタート。

ルーデウスの名を出すと、酒場の冒険者いわく、
- 「泥沼のルーデウス」として有名
- 北方大地で名をはせる冒険者パーティ「ステップトリーダー」からの勧誘を何度も受けている
- はぐれ赤竜を単独撃破
さらに情報屋から得たルーデウスの略歴がニナを襲う。
- 5歳にして水聖級魔術師
- 7歳でフィットア領のエリス・ボレアス・グレイラットの家庭教師
- 行方不明後、泥沼のルーデウスとして名を上げる
- ラノア魔法大学に特別生として招かれる
経歴がすさまじすぎて信じようとしないニナ。とはいえアホの子ではないので、それはそれとして、泥沼なんて名前がつくくらいなら大したことないはず、とシャリーアの魔法大学に会いに行く。

到着したニナを待ち構えていたのは、プルセナとリニアの発情期に際して勃発した獣族男子 vs. ルーデウスの決闘週間。ルーデウスと決闘を?、って前に見ましたね。

ルーデウスとの決闘に並ぶ獣族とニナを蹴散らし、先頭に立った魔王バーディ・ガーディ。ルーデウスの岩砲弾を受けて吹っ飛ぶさまを見たニナは愕然とする。2期で見たシーンのニナ視点版である。
作画は使いまわしではない。バーディ・ガーディが吹っ飛ぶシーン辺りは完全に一致、という感じだが、2期のときのニナの方がやや線が可愛い。3期のニナはもうちょっと線が太い。これはキャラデザの違いなので別に普通で、ちょっと気になったのはコートの修正だ。
2期版は、コートのデザインでファーが付いているのが首周りだけで、そのうえ前を締めている。

3期版は、ファーが周囲を覆う毛皮のコートっぽいデザインになり、前は開いている。

この後見ていると、襟元を留める紐というか留め具というか、それはあった。3期のニナは、場面に応じて開け閉めをしている。獣族の発情期は春だろう。剣の聖地からシャリーアまでの道中に雪は残っていたが、ラノア魔法大学の構内はそうでもなかった。開けておくのが自然だ。
コートのデザイン変更は、あとで出てくるシーンで語ろう。意外と深い。
ということで、ルーデウスの生半可ではないところ、魔王を瞬殺(即復活)する場に居合わせて意気消沈して剣の聖地に戻ってきたニナ。剣を振るエリスの横に立ち、一緒に剣を振り始める。挑発し返さないのが覚醒エリスさんの偉いところである。

エリス vs. イゾルテ
場面変わって、水神レイダとその弟子のイゾルテが剣神の依頼に応じてやってくる。北帝オーベールに続く、オルステッドが使う流派の一つだ。原作では、レイダが剣神の依頼を受けるのはイゾルテの慢心を正そうというのが狙いというのも描かれている。
イゾルテはいわゆる糸目キャラである。その割に、エリスが殺気をまとわせて道場に入ってきたとき、「聖級ごときで私を圧倒できるなどと思わないでくださいね…っ」とエリスに耳打ちするときなど、そこそこ目を開いてくれるのがかえって特徴的だ。

アニメならではの表現といえば、「まるで野獣だね」とレイダがエリスを評するシーンもそうだ。
原作では(まるで野獣だね…)と内心にしている。これはレイダの軸が観察にあることを示すもので、剣を教えてくれ、という要望の意図を冷静に見ている描写だ。
アニメでは思慮深い老婆、という印象を少し薄める効果を感じた。この効果は、次にレイダが舞台に躍り出るときに威力を発揮するだろう。そこでは饒舌なのだから。
イゾルテとエリス、そしてニナの関係は三すくみとなった。イゾルテはエリスに勝ち、エリスはニナに勝ち、ニナはイゾルテに勝つ。イゾルテはエリスの殺気を感じることで常にカウンターを繰り出せる。

エリスは相手に動きを起こさせる鍛錬をルイジェルドとみっちりやったものの、イゾルテには通じない。ニナはエリスのそれに負け、押し切られてしまう。そして殺気を出さずに剣を繰り出せるニナは、イゾルテがカウンターを取る暇もなく光の太刀をヒットさせてしまう。
この三人、これから各々の立場で研鑽を積んでいく。この三人は最後まで仲間なので、安心して見ていられる。

稽古後の反省会、ニナの部屋にギレーヌとおろそいの上着があることに気づくエリス。魔物を剣聖の試験として狩って上着にするらしい。はい、さっきの上着とは明確にデザインが違いますね。わざわざ2期と違う上着をニナに着せたのは、この上着を2話Bパートまで着せないための改変ととらえてもいいだろう。
魔物狩りで仕上がる狂犬
Bパートの後半は、聖級の上着を作るための魔物狩り。アニメ版オリジナルの仕上げのエピソードだ。エリス、ニナ、イゾルテの三人でサーベルタイガーっぽい魔物を狩る。
道中で、火を起こすためにファイアボールを唱えるエリスに驚く一同、というサービスシーンもある。エリスはルーデウスの指導によって魔法が使えたり魔神語がわかったりと、引き出しの多さが強さの一つだ。

無事に、というか魔物をあっさり狩りつくし、朝帰りする三人。解散となった後、ニナはエリスの前に回り込み、殺気を出さない方法として、風呂に入って、暖かい布団で、ルーデウスのことでも考えろ、とアドバイスする。
そのアドバイスの甲斐あって、エリスはイゾルテに一本入れることに成功する。表情の変化を映像で出せるのがアニメの強味だ。

さっそく作った上着を颯爽と羽織り、仕上がったエリスを魅せたところで第2話は終了。吠えよ狂犬、のタイトルコールからスタッフロールのエンディング。曲はOP曲の決意の唄だ。

2話の脚本には、理不尽な孫の手先生の名がある。この名があるとき、新エピソードの追加や意図を外さない改変が行われるのが常だ。

次回は「帰ってきた日常」
次回はエリス修行編が終わり、再びシャリーアの日常へ。土曜の早い時間にやった1話と2話と同じなら観てすぐ感想書けるな~と思っていたら「第3話は7月12日(日)24:00~放送予定です」の文字。ですよね~

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