無職転生Ⅱ第13話「夢のマイホーム」は、2期2クールの初回。シルフィと家庭を持ち、家族となってパウロやロキシーを救いに行く今クールの布石を打つ回だ。
ネタバレ回避のあらすじは以下。
シルフィと婚約したルーデウスだったが、この世界での結婚の手順がわからず、ザノバとクリフに相談する。暮らす家を決めるのが先決と聞いたルーデウスは、不動産屋で大きいわりに安い物件を紹介される。そこは呪いにより訪れる者が謎の死を遂げる、ワケあり物件だというが…。
https://mushokutensei.jp/story/2-13/
つかみのアバンはしっとり
アバンは、シルフィと結ばれた次の日の朝から。ご神体に祈りを捧げたルーデウスが、魔法大学に登校したシーンで始まる。ピチカートとストリングスの落ち着いたBGMで始まる特殊オープニングだ。
サラッと説明無しにルーデウスがご神体の脇に置いた小箱は、シルフィとの契りの証たるシーツの切れ端だったりする。
登校すると、リニアとプルセナには「発情のにおいがする」と引かれ、クリフパイセンには「自信に満ち溢れているように見える」と言われるルーデウス。高らかに「先日、とある病から解放されました」と宣言する。
場面変わってサイレントスターことナナホシの部屋。魔法陣の作成に勤しむナナホシに、「ナナホシさんは、もし誰かと付き合ったら、その相手に何を望みますか」とつい聞いてしまうルーデウス。雑談している暇は無いと煙たがれるも、「好きな人は…普通に、一緒にいてくれるだけで十分よ」と答えてくれる。
期待しすぎで肩透かし
2期2クールの冒頭、つかみの部分でちょっと残念なのは、手の動きに違和感があるな、と思ってしまったこと。手での芝居はアニメの質を大きく左右する要素だ。いきなりハイカロリーな作画をしている場合ではないので、これは期待しすぎか。
ルーデウスの快癒宣言シーンがルーデウスのバストアップで済まされているのも物足りない。ザノバとクリフ、リニアとプルセナ、というメンツを入れた引きの画が欲しかった。
ちょっとした原作改変もあった。ナナホシのシーンだ。ナナホシの答えに対して、原作ではルーデウスはナナホシの境遇を思い出して「聞かなければよかったな」と後悔するので、これをどう演出するかな?と思ったら割愛されていた。
原作ではナナホシを「口をへの字に曲げつつ」と描写している。その表情からルーデウスは失言に思い至るのだが、アニメ版の仮面モードのナナホシだとその変化はうかがえない。なので脚本としては正しい。
ザノバさん、クリフさん、参りますよ!
Aパートは、結婚って具体的にどうするの?な話から。クリフパイセンは「まずは家だろ」とルーデウスにアドバイスする。この世界では常識らしい。早速、不動産屋に向かうルーデウス。
広くて部屋数が多いのに安い物件を探すと、条件に合う訳ありの物件が。夜中に異音がしたりどうやら呪われているらしい。
昼間に探索するものの、異常なし。魔物らしきものが出るのは夜なので、一夜を過ごすことに。冒険者の野営といった風情だ。ザノバは軍人としての訓練を受けているし、クリフもエリスとともにゴブリン退治をしたこともあるな。
夜も異音はするものの異常は見られず。地下室も同様だ。なお地下室、と書くと原作勢は胸が痛む。今度登場するときはターニングポイントなので忘れててよい。
何も異常は無いな…というところでルーデウスめがけてBETAのような魔物が襲ってきたところでAパート終了。
ルーデウスの岩砲弾は効かず、神子であるザノバが魔物を押さえている間にクリフが神撃魔術を使うも効果なし。岩砲弾をフルパワーで打ち込もうとするルーデウス。しかしザノバはルーデウスを制止する。相手が魔物ではなく人形、しかも動く人形だと感激するザノバである。
人形を脅威としてしか認識していないクリフは「そんなこと言ってる場合じゃないだろうが」とつれない。「そんなこととは何だ!」と人形のことになるとフルパワーでアイアンクローしてしまうザノバだった。ルーデウスの命令で開放されたクリフがヒーリングを詠唱しているのが笑える。
人形の出所を調べたところ、隠し扉を発見。中に台座や書物が残されていたが、ルーデウスもクリフも読めない。図だけ見ると、魔道具を調べているときに似たような魔法陣を見たことがある、とクリフ。エリナリーゼの呪いを解呪すべく、色々調べているので専門家である。
人形、しかも自動人形(オートマタ)はどうもガードマン的なものだったのでは、という結論に達し、これで安心して住めるはずと家路につく。帰りしな、ザノバは「この動く人形の研究、余に一任してもらえないでしょうか」と切り出す。なおザノバの人形研究は、結果としてルーデウスの命を救う。
リフォームして終の棲家に
そんなこんなで訳ありではなくなったルーデウス宅、壊れた扉や破れた窓は綺麗に直され、色もシルフィの髪の色を模したグリーンにリフォームされた姿に。原作だと、匠が登場してひとコントあるので読んでみて。コントの中に、後で読み返したくなる伏線ワードがあるのにびっくりするけど。
新居をルームツアーするルーデウスとシルフィ。寝室に向かい「結婚してください」「はい」でそのまま特殊エンディングへ。
何か言っておきたいことはあるかい?というルーデウスに、シルフィは「突然、いなくなったりしないでね」と言う。「突然いなくなったりしない。約束だ」とルーデウス。これは嘘にはならないので安心してほしい。まあ、別の不安が凄すぎるんだが。
次回は「披露宴」
次回のタイトルは「披露宴」。原作10巻の半ばまでか。新たな血縁となるお話と、古くからの別の血縁が明かされる回になるはずだ。
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