壁外・現実・壁内で、物語は決戦前夜へ
ソードアート・オンライン アリシゼーション(SAO) 第17話「休戦協定」は、キリトとアリスのセントラル・カセドラル・クライミングを中心に、現実世界の不穏、ユージオと騎士長の邂逅を描く。ネタバレ回避のあらすじは以下。
《雲上庭園》でキリトの剣とアリスの剣の《武装完全支配術》がぶつかり合った結果、破壊不可能であるはずの《セントラル・カセドラル》の壁が砕け、キリトとアリスは外へと放り出されてしまう。直後、キリトは外壁の隙間に剣を突き立て、落下するアリスも救ってみせる。しかし敵同士の二人は、絶体絶命の状況下でもお互いの信念をぶつけ合う。やがてキリトは、塔の内部に戻るまでの休戦をアリスに提案する。
ソードアート・オンライン アリシゼーション 第17話「休戦協定」
脚本:木澤行人
https://sao-alicization.net/story/17.html
絵コンテ:笹嶋啓一
演出:板庇 迪
総作画監督:山本由美子
作画監督:みうらたけひろ、浅井昭人、久野紗世、熊川ありさ、後藤望、山本由美子
前回、キリトさんのギガスシダーとアリスの金木犀の武装完全支配術の同時発動で、無限に近い天命を持つとされるセントラル・カセドラルの外壁を爆砕してしまったところでエンドロール。今回は、一時的に穴が開いた外壁から塔の外に落下したキリトさんとアリスの漫才回…と思いきや、現実世界とユージオの進行も
剣1本を支えに、壁にぶら下がるキリトさんとアリス。高所ダメージは低めらしいが、落ちれば死ぬ。とはいえ咎人の助けを借りるのは嫌ということで、手を振りほどこうとするアリス。
「バカ!」
「撤回しなさい罪人!」
わがままな女性にはむしろ遠慮しないキリトさんがバカ連呼。8回バカと言われたことを数えているアリス。
Web版より人らしいキリトさん
ぶら下がりながら、アンダーワールド大戦とダークテリトリー、アドミニストレータの思惑を巡って論戦し始める二人。法を正しさの基盤とするアリスと、その法で起きた悲劇を説くキリト。ここでロニエとティーゼの凌辱シーンを回想で流す運営。鬼か。
さすがのアリスも考え直したようで、落ちそうになったキリトさんを引き上げる。片手で人を引き上げるくらいなんでもないのが整合騎士、というかアンダーワールドの強い人相場。
互いに落ちそうになったら助けるということで、休戦協定が成立。ここでタイトルを回収。アリスがチェーンを生成して、クライミングを始める。
ここまでは鳥はもちろん飛竜も来れないらしい。叔父様、騎士長閣下でも例外は無いとのこと。疑問をいちいちつぶしていく脚本と演出。
ここでキリトさんがハーケンというかペグというかそんなのを生成し、、キリトさんが一段上に上がったところで、同じ方法でアリスも登れと声もかけるも
「…無理です」
別に弱気になったわけではなく、アンダーワールド人は想定外の出来事に対する耐性がほぼない、という説明がWeb版ではあったが、ここは単純に想定外に戸惑う中身は少女なアリスさんと、それに面食らうキリトさんという構図に単純化していた。ここはアリスがデレた魅力を存分に味わわせるシーンなので、それで良いと思います。
この船は軍艦ではない
ここで現実世界に場面転換。オーシャンタートルに戻り、アスナと凛子の朝食シーンに移る。海の見える食堂で、護衛艦「あさひ」を眺める二人。自衛官が話に割って入ってきて世間話をしていると、なぜか退避していくあさひ。不審な動きとのことで、自衛官は菊岡に連絡を取る。
少し考えたような顔でトマトにフォークを刺そうとするアスナさん。グッと力が入り、プツン!といく寸前でペグを壁の隙間に差し込んだ瞬間のシーンに戻る。うわー、アニメにしかできない演出だ。久しぶりに見たわ。
ここで壁面の出窓のような部分に並ぶ彫像が見えてくる。Web版だとガーゴイルっぽかったと思うが、アニメでは口が重光線級のBETAに似ていて非常にキモいです。その姿を見て、心底驚くアリス。
本当に表情が豊か。この回だけ、絵でかなりの芝居をしている。ダークテリトリーの怪物とセントラル・カセドラルが結びつかないので、フリーズするしかないアリス。
立ちすくむアリスを見て、鎖で上にアリスを投げ上げるキリトさん。
何なんだこの回は。この後、光線級の台座にところにアリスが張り付き、下にいるキリトの重みで落ちそうになるも、一気にキリトを引き上げて壁に叩きつける。必要なカットを必要な構図でつなげているだけ、とも言えるが、それが貴重なのだ。
光線級を切り捨てるキリトさんを見て「夏至のお祭りで芝居小屋でもやれば、客が呼べるのではないのですか」とアリス。思い出したような顔で。
当然、記憶は無いことになっている。アリスは修道士から聞いたのかな?と発言と記憶の整合を取ろうとする。
ユージオと騎士長
一方ユージオは90階に到達。扉を開けると湯気もうもう。大浴場である。悠然と湯から上がったのは、整合騎士長シンセシスオビワン・ベルクーリ。戸惑うユージオ。ニッと笑うベルクーリのサービスカットでエンド。
次回は「伝説の英雄」、ベルクーリ回か
ベルクーリ戦は、先にファナティオさんの命を救ったことで勝ち目が出てくるという流れ。
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