無職転生 第4話「緊急家族会議」ネタバレ感想 伏線だらけ

伏線を出しまくる説明回

無職転生の第4話「緊急家族会議」は、後で物語の重要な要素となる人物や世界知識を短いカットで端的に伝えていく中継ぎ回。人物描写が魅力的で、ややもすればダレるところを飽きさせない作りになっているのが心憎い。

ネタバレ回避のあらすじは以下。

ルーデウスの母・ゼニスの懐妊に、喜びに沸くグレイラット家。だがそのひと月後、メイドのリーリャまで妊娠していることが発覚する。しかもその父親はあろうことか…。修羅場必至、一家の一大事に直面したルーデウスは機転を利かせて……。

https://mushokutensei.jp/story/4/

リーリャを救うルディ

今回も特殊オープニングでのスタート。ゼニスに二人目の子供ができ、やったねルディちゃん!、ということで喜ばしいシーンに、と思いきやリーリャの妊娠も発覚。父親は当然パウロだった。

緊迫

一転、グレイラット家は一気に緊迫したムードに。

ここでルディの三十路精神年齢が炸裂し、パウロを悪者にしてリーリャをかばう。弱みを握って無理矢理いたしたのだと。リーリャは逆らえなかったと。兄弟が増えるのになぜ喜ばないのかと。丸く収まるように全力を尽くすルディさんであった。

激怒していたゼニスだが、ルディにはかなわないわね、と態度を和らげる。ルディをいつくしむゼニスが良い。ほっぺぷにぷに。

子供のほっぺっていいよね

実は、パウロを誘ったのはリーリャだった。リーリャのモノローグで、わざと全裸で清拭をしていた回想シーンがつづられる。それに引っかかるパウロもパウロなのだが。後で分かるが、初めてではないし。

リーリャは自分を救ってくれたルディに対して忠誠を誓い、自分の子をルーデウス様に使えさせよう、と決心する。

自分の子をルーデウス様に使えさせよう、と決心

パウロへの好意

あっという間に時は過ぎ、ノルンとアイシャが生まれる。ノルンはゼニスの子、アイシャはリーリャの子だ。二人とも女の子である。

左がノルン(姫)、右がアイシャ(天才)

ルディのモノローグでは、リーリャがかつてパウロと同じ道場で剣術を学んでいたこと、リーリャの純潔を奪って道場を抜け出したこと、剣術に優れたパウロを好ましく思っていることが語られる。

ついでに、この世界の剣術3派、剣神流・水神流・北神流の存在が明かされる。パウロは3派とも上級だ。この3派は後で強力な味方だったり強大な敵だったりする。

そんなこんなで日常を過ごすルディだったが、剣術はもちろん魔術の上達も頭打ちになり始めていた。ラノアの魔法大学を思い出し、通いたい意志をパウロやシルフィに伝えるも、パウロにはいらんだろと言われ、シルフィには泣いて引き留められる。

フィギュアは身を助く

泥魔法でフィギュアを作るルディさん。芸は身を助く。今後、この芸で助かり続ける

この途中でチラッと映るフィギュア。ルディが泥魔法で造形しているものだ。この現代のフィギュアを魔法で再現する努力が後で実を結ぶ。この技術が無いと、ルディの一生はかなり悲惨なものになっていたはずだ。

さりげないカットだがかなり重要なシーンである。巧い、と思わせる必要がある。何かの天才を描く際、誰もが納得する1カットで伝えられなければ天才性が浮かび上がらない。天才を扱う創作の宿命だ。こういう細かいところが全力なのがアニメ版無職転生の良いところである。

ロキシーからの手紙

シルフィに泣かれ、このままでいいか、と思うルディさん。師匠であるロキシーからの手紙を読み、ラノア魔法大学に行ってはどうかというアドバイスで一念発起する。

ロキシーはシーローン王国の第7王子の家庭教師をしているらしい。この王子、ロキシーに馴れ馴れしく、さらには胸まで揉む。

お仕置きされる王子。かなり後で出てきます

この燃やされている王子は、後で重要なエピソードを構成する人物だ。ただのアホだな、と思っていると…ってやつだ。名前はパックス・シーローン。

2期の19話で出てくるパックスさん。この時点でもまだアホである。が、出番はまだある

剣王ギレーヌ登場

ロキシーからの手紙で決心したのか、ルディはパウロに、ルディだけでなくシルフィと二人分の学費を出してほしい、と切り出す。剣術の訓練は途中だし、二人は無理、とお願いを断るパウロ。

ルディはお金を貯めるので仕事をあっせんしてほしい、とパウロに頼む。シルフィのぶんも稼ぎたい、とのことだ。

分かった、と請け負うパウロの答えは、これ。

ギレーヌ様。剣王ギレーヌ様。右眼は魔眼である

はい。これが仕事…? 獣人を見てケモナーの血が騒ぐ杉田ボイスのルディさん。この獣人さんの名前はギレーヌで、どうもパウロやゼニスと顔見知りの様子。ここでは明かされないが、パーティーを組んで迷宮を巡った仲である。剣神流の剣王である。

なぜケモが?と状況が呑み込めずにややポカンとしているルディ。合点がいかないことに、ゼニスもリーリャもしばらく会えなくなるね的なムードでルディに接してくる。

そんなルディに、やおら「シルフィと距離をおけ、って言われたらどう思う」と聞くパウロ。嫌に決まっている、と答えるルディに、いきなり木剣で斬りかかる。

水神流の剣

さすが上級、本気の水神流の剣で気絶させられるルディだった。ちなみに水神流は受け身の剣である。

ドナドナされるルディ

目を覚ますと、目の前にはギレーヌ様が。「明日から宜しく頼む」と言い放つギレーヌに、「よろしく…お願いします?」とはてなマークのルディさんでエンド。

立派な馬車である

ヒロイン2も退場、ヒロイン3へ

次回は「お嬢様と暴力」。ようやくヒロイン3、エリス様の登場である。タイトル通り、完全な暴力描写だが大丈夫だろうか。今後、ヒロイン2のシルフィはしばらく出てこない。ヒロイン1のロキシーさんも出てこない。場面展開の素早さ、切り換えの潔さが無職転生の魅力である。

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