ソードアート・オンライン アリシゼーション 第20話「シンセサイズ」感想

シーンの積み重ねで決戦前夜な回

ソードアート・オンライン アリシゼーション(SAO) 第20話「シンセサイズ」は、シーンを積み重ねて密度を濃くするタイプの回だった。ネタバレ回避のあらすじは以下。

右目の封印を打ち破ったアリスと共に90階の大浴場にたどり着いたキリト。そこには、チュデルキンの手によって石化された整合騎士長・ベルクーリの姿が――。アリスは師の悲惨なさまに涙するが、意識を取り戻したベルクーリは朦朧とした中で力を振り絞り、2人にユージオの行方を告げる。それを聞いたキリトは捨て置かれた青薔薇の剣を背負い、チュデルキンの後を追う。そして向かった先の元老院で、キリトは驚くべきものを目にする。

ソードアート・オンライン アリシゼーション 第20話「シンセサイズ」


脚本:木澤行人
絵コンテ:佐久間貴史
演出:嵯峨 敏、鈴木拓磨
総作画監督:鈴木 豪
作画監督:中田知里、武佐友紀子、牧野和俊、神本兼利、山田有慶、みうらたけひろ、堅物ケビン雄太、萩尾圭太、鈴木 豪

https://sao-alicization.net/story/20.html

今回は、前回で右目の封印を突破した後に暗転したシーンの続きからスタート。アリスが目を覚ますと、その右目には眼帯が。さすがにすぐには復元できないらしい。

ふと気づくと、アリスを担いでセントラル・カセドラルの踊り場まで登坂してきたキリトさんが突っ伏している。潔癖症なのか照れているのか、「早く離れなさい!」とアリスのツンが復活する。

ちょっと描き切れていない表情

ユージオの足跡に思いをはせるキリトさん。ベルクーリのいるフロアを知るアリスは、ユージオが整合騎士長と一戦交えたはずと話す。青薔薇の剣を神聖術で検索してみると、下のフロアに感あり。

行ってみると、ディープフリーズで石化状態のベルクーリとご対面。駆け寄るアリスに、ベルクーリはディープフリーズをかろうじて解き、アリスの右目を見て「300年かけて破れなかった右目の封印を…」と驚く。駆け寄るさまも表情も、かなりのリミテッド感で芝居になっていない。ここまで見る限り、セリフだけで持たせる回だ。

正念場の泣き顔は持ち直す

ベルクーリはユージオがチュデルキンによってアドミニストレータの居室に連れ去られたことをキリトたちに伝え、再び眠りにつく。

ここで氷柱に埋まった青薔薇の剣に気が付くキリトさん。剣で氷を一突きして取り出すと、帯剣して二刀流スキルを見せつける。「さまになっていますね」と見抜くアリスの有能さが光る。

ユージオ救出、というかアドミニストレータの打倒に向かうアリスに「ベルクーリはこのままでいいのか?」とキリトさん。ベルクーリの石化にショックを受けていたのに何故、という流れだ。「チュデルキンに解かせるかぶった切ればOK(意訳)」と一刀両断のアリス。

上階へと向かう間、チュデルキン話に移る。最高司祭の代行をしており、整合騎士であるアリスもよく知らない、とのこと。

そんなこんなで元老院。来ました胸糞シーン…と思いきや、白い照明と部屋にカプセルが壁面を埋め尽くす描写。Web版では据えた臭いのする最悪シーンなのに、だいぶ漂白されているなアニメ版は。

カプセルの中にいる元老達は、ひたすら神聖術をつぶやく有機コンピュータ扱い。この元老が宙に表れて事態を収拾した、またまた10話の胸糞シーンが挿入される。

この時の青いオジサンは元老だったのね。姿を現さないといけない理由は、神聖術のメディア必須縛りのせいか

ブザーが鳴ると、流動食らしきものをチューブで与えられる元老達。アドミニストレータへのヘイトを集めるシーンのはずが、ファティマ並みの清潔感があるのでそれほどでもない。Web版だとデロデロだからね。

先に進むと、チュデルキンがアドミニストレータのシンセサイズの秘儀を見ている様子。チュデルキンを締め上げるアリス。チュデルキンによると、アリス・ツーベルクはリムーブ・コア・プロテクションを唱えなかったらしい。

不自然なチュデルキンの口上に時間稼ぎの意図を感じ取るキリトさん。この頃、アドミニストレータによるユージオへのシンセサイズが進行中のはずなので。

チュデルキンを一刺しすると、風船のように破裂。それなりに颯爽と逃げる。追いかけるアリスとキリトさんに聞こえる「ジェネレート・ルミナス・エレメント」の声。でも別に攻撃があるでもなく、広間に出る。

この駆け上がる作画は良かった。このシーンだけ人が違うね

ユージオが整合騎士として登場。ベルクーリ戦からわずか1時間ほどでシンセサイズが終わっているので、驚くアリスとキリトさん。まあ自分から堕ちてしまったからね。

「君のことは知らない。でもありがとう。僕の剣を持ってきてくれて」と言うと、いきなりキリトが帯剣する青薔薇の剣を「心意」で手元に手繰り寄せるユージオ。「心意のかいな」とアリスが現象を説明。かいなは腕、つまりテレキネシスか。心意、ここで解説されるのね。

ラインハルトです

アドミニストレータによる救済を口にし、「これ以上、君と話すことはないよ」と言い放つユージオ。 ユージオに、剣を仕込んだのは俺だ、と師弟関係を示唆するキリトさん。アリスは二人を見守る姿勢を取る。

師弟対決は見届けるものと相場が決まっている

一騎打ちの舞台が整い、両者が斬り込んだところでエンディングだった。

次回は「三十二番目の騎士」。ユージオとキリトの一騎打ちがメインか。Web版には無い展開なので、久しぶりに未知のストーリーに対する高揚感がある。

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